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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(2)『処方箋のないクリニック』仙川環(小学館文庫)

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今年の読書(2)『処方箋のない...
医学関係の著作が多い<仙川環>は、デビュー作の『感染』をはじめとして『治験』『虚報』『細胞移植』『鬼嵐』という「医学」ミステリー的な作品があります。
 
本書は、2020年12月に単行本が、2023年9月11日に文庫本が発売されていますが、やはり「医学」関連ですが、ハートウォーミングなお医者さん小説の短編が6篇収められています。
 
東京郊外にある大きな総合病院の庭に建つ古びた洋館。そこには先端科学では治せない患者と家族の「人生」を治療する、アメリカの学会でも一目置かれている凄腕、イケメンだけど、短パン姿のちょっと変わり者でスイーツ大好きな医師「青島林倫太郎」がのんびりと「総合内科」の看板を挙げ、明るい看護師「小泉ミカ」と患者を待ち構えています。
 
目が悪くなったのに車の運転をやめない父。怪しげなサプリにはまる母。ステロイドを嫌い民間治療に心酔した妻。そんな患者を持つ家族たちはどうしたらいいのか。スイーツと紅茶の香る古い洋館の診察室を訪れた患者と家族は、「青島」と話をするうちに、隠していた心の内を打ち明け、薬を使うことなく快方に向かわせます。
 
現代の赤ひげ先生が、鮮やかに患者と家族のトラブルを解決するハートウォーミングお医者さん小説で、「青島林倫太郎」と「小泉ミカ」の経歴は、『総合内科 本日開院』の章にて詳しく出てきます。
#ブログ #文庫本 #読書

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