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- サンゴの白化現象@オーストリア・グレートバリアリーフ
オーストリア北東部沿岸に広がるグレートバリアリーフで懸念されているサンゴの白化現象について、特に北側の一帯における被害が「甚大」だとする調査結果がこのほど発表されました。白化とはサンゴと共生している「褐虫藻」がサンゴの体の外に出てしまう現象を言い、海水温の上昇や荒天によって悪化します。
同国のサンゴ礁研究機関は、グレートバリアリーフを構成する900カ所のサンゴ礁を空と海中から調査。長さ2300キロにわたって広がるグレートバリアリーフのサンゴ礁のうち、何らかの白化現象が確認されたものは全体の93%に達したといいます。特にひどかったのはグレートバリアリーフの北側3分の1の海域で、サンゴ礁の81%が「重い白化」状態だとされています。
白化がこれほど深刻化すると、あらゆる種類のサンゴに影響が及び、成長が遅い年老いた「サンゴ」では、1度失われたら回復には数十年かそれ以上かかるとされています
白化の度合いは南に行くに従って軽くなっていき、南側3分の1の海域では深刻な白化を起こしているサンゴ礁はわずか1%だとか。それでも白化がまったく見られないサンゴ礁は南側全体の4分の1に過ぎません。
今回の白化の大きな原因となっているのはエルニーニョ現象とみられています。しかし一方で、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によれば、サンゴの白化現象は地球温暖化の「最も広範かつ顕著な影響」になります。
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