国内の「ラッコ」飼育数8頭
5月
27日
神戸市須磨区の市立須磨海浜水族園では水深3・5メートルの大きな水槽で、21歳の雄の「ラッキー」と20歳の雌の「明日花」が寄り添うように泳いでいます。野生の「ラッコ」の寿命は15年前後といわれ、2頭は人間の年齢に換算すると80歳を超えています。
同園は、1987(昭和62)年のリニューアルの目玉として「ラッコ」の飼育を始めました。繁殖にも成功し、1995(平成7)年には6頭を飼育していましたが、その後は徐々に減少。2012(平成24)年に「明日花」のお婿さん候補として新潟市水族館マリンピア日本海(同市)から「ラッキー」を迎え入れたものの、繁殖にはつながっていません。
国内の「ラッコ」は1983(昭和58)年に伊豆・三津シーパラダイス(静岡県沼津市)と鳥羽水族館(三重県鳥羽市)で初めて一般公開されました。ぬいぐるみのような愛らしい姿と、貝などをおなかに打ちつけるユニークなしぐさが人気を呼び、ピークの平成6年には全国28施設で122匹が飼育されていました。
しかし、現在ラッコを飼育しているのは、国内では須磨海浜水族園のほか、新潟市水族館マリンピア日本海、鳥羽水族館、のとじま水族館(石川県七尾市)、マリンワールド海の中道(福岡市)、アドベンチャーワールド(和歌山県白浜町)の計6施設のみとなっています。