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「レオパレス21」その後(3)

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「レオパレス21」その後(3)
賃貸アパート大手レオパレス21の物件に施工不良が見つかった問題で、同社は耐火性能不足の641棟の計7782人に3月末を目安に転居するよう要請していますが、残りの家賃の支払いや引っ越し費用の一部負担を求められた入居者もおり、「こんな違法建築に…」「ありえない」と不信感は増すばかりの状況が報道されています。

埼玉県の物件で暮らす会社員は、3月分の家賃を求められたいいます。また、通知文書には「転居に伴う引っ越し費用は弊社で負担させていただきます」とあるのに、兵庫県の物件に住む会社員の女性は、担当者の「全額は負担できないと思います」との発言に言葉を失ったとか。

そもそも、それぞれの入居者と家主との賃貸契約の契約形態や契約期間にもよりますが、定期借家契約でない通常の賃貸契約では、家主からの解約の申し入れ(退去要求)は、原則として期間満了の6カ月前までに 借家人に対して申し入れをしなければなりません。契約時に特別な期間の定めがない場合、解約の申し入れから6カ月が経過したときに解約の効力が生じます。

こうした事前通知に加えて、解約するには『正当事由』が必要です(借地借家法28条)。正当事由とは『退去してもらわないと家主側が暮らしができない』など、自己使用をする強い理由が貸主側にある場合や、建物の構造に危険があって改築工事が必要な場合などです。それでも、2カ月弱での転居要求はあまりにも一方的ですので、入居者が受け入れて、合意がないと短期間で立ち退かせることは難しいのではないでしょうか。

時期的に年度末の引っ越し時期と重なる上に、ヤマトホールディングス(HD)子会社の受注停止や運送業界の人手不足などで混乱が広がりそうです。
#ブログ #建築

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