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今年の読書(153)『ST 化合 エピソード0』今野敏(講談社文庫)

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<警視庁科学特捜斑>シリーズとして第12冊目になる本書ですが、「エピソード0」とあるように、まだ科学捜査班に配属される前の主人公<菊川五郎>は35歳で、警視庁捜査一課一年目の新米刑事として本書は描かれています。

自宅から遠く離れた公園で、イベント企画会社を運営する<生田忠幸>が刺殺死体で発見される場面から物語は始まります。

新人の<菊川>は所轄のベテラン<滝下>とコンビを組みますが、癖のある人物ながら刑事魂はもぅて折、<菊川>はそれぞれの場面で刑事としての経験を積んでいきます。

捜査状に刺殺された<生田>に金を貸していたサラ金の社員<向井原>を犯人と決めつける検事<烏山>ですが、<菊川>たちは冤罪だと考え独断で捜査を進めていきます。

新米刑事とベテラン刑事が捜査を通じて気心を知り会う過程が小気味で、また強引な捜査方針の検事と刑事たちの対立関係も読み応えがあり、面白く楽しめた警察小説でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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