ファルコン昆虫記(1182)【ヒメウラナミジャノメ】(15)
8月
31日
本日の神戸は35度を超える「猛暑日」でした。暑いさなか、チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科の【ヒメウラナミジャノメ(姫裏波蛇目)】と遭遇しました。
金環の付いた、ひときわ目立つ蛇の目紋を翅に持っています、茶色の小さなチョウです。この蛇の目紋は後翅裏に5つありますが、まれに6つから8つほど持つ個体もあり、そのため〈argus〉という学名を付されています。〈argus〉とはギリシャ神話の神で、100の目を持つ巨人アルゴスに由来しています。
タテハチョウ科ということで、脚は4本しか見えていませんが、成虫の前脚が短いためぱっと見たところでは脚が4本しかないように見えます。
よく見ると頭部と前の脚(中脚)の間に小さく折り畳まれた前脚があります。この前脚は歩行や掴まるためには役立ちませんが、先端に生えた感覚毛で味を感じることができ、感覚器官としての働きに特化しています。食事や産卵の直前には餌や幼虫の食草・食樹の表面に前脚を伸ばし触れる動作がみれます。