昨日は思わぬところの植え込みに咲く 「ヘクソカズラ」 を取り上げましたが、今回も畑ではなく、なんでこんな所と思われるきれいな植え込みの中で成長している【スイカ】を見つけました。
ウリ科スイカ属のつる性一年草で、原産地は熱帯アフリカのサバンナ地帯や砂漠地帯です。
エジプトでは4000年前から栽培されていましたが、日本に渡来した正確な年代は不詳で、室町時代後期から江戸時代前期だとされています。
【スイカ(西瓜)】の果実は園芸分野では果菜(野菜)とされていますが、青果市場や栄養学上の分類では果物(果実)です。
切れ込みのある葉が特徴的で丸みを帯び、雌雄異花の黄色い5弁花を咲かせ、茎には写真でもわかるように軟毛が生えていますが、種名の「lanatus」は「軟毛のある」というラテン語です。
昨年まで見かけなかった植え込みに、【ヘクソカズラ(屁糞葛)】が花を咲かせていました。
葉や茎に悪臭があることからの命名で、古語では「クソカズラ(糞葛)」で表記されています。
アカネ科ヘクソカズラ属のつる性多年草で花期は7月~9月頃、花弁は白色、内側は紅赤色をしており、その色合いが灸を据えた跡のように見えることから、「ヤイトバナ(灸花)」の別名があります。
<蓼食う虫も好き好き>ではありませんが、 「ホシホウジャク」 (スズメガ科)の幼虫が大好きな食草です。
玄関先に置かれたプランターに、【サンゴバナ(珊瑚花)】を見つけました。
キツネノゴマ科ジャスティシア属に分類され、原産地はブラジルで、日本には江戸末期に渡来しています。
属名の「Justicia」は、18世紀のスコットランドの植物学者<James Justice>にちなんでいます。
夏から秋にかけて噴水のような形で、長さ7センチ前後の唇状の筒状花を咲かせ、英名では色合いから「フラミンゴ・プランツ」で表示されています。
食虫植物として、線状へら形の捕虫葉から多くの<腺毛>が生えている姿は、先週紹介したモウセンゴケ科モウセンゴケ属の同属として 「ドロセラ・アデラエ」 と同じです。
南アフリカケープ地方西南部に自生している常緑多年草で、和名では「アフリカナガバモウセンゴケ」です。
非常に育てやすいのでよく流通しており、成長するとともに茎が伸びて立ち上がり、さらに枝分かれして大きく育ちます。
花は花茎を伸ばし先端に花径1センチほどの赤紅色の5弁花を咲かせますが、午前中のみ開花して午後にはしぼんでしまう<一日花>ですが、蕾が多くつき、順次開花して楽しませてくれます。
直径15センチほどの黄橙色の【アダン(阿檀)】の実を、見つけました。
タコノキ科タコノキ属の2~6メートルほどの常緑小高木で、亜熱帯から熱帯の海岸近くに生育し、密集した群落を作ります。
【アダン】は雌雄異株で、夏季に雄株は房状の花序を、雌株は球状で小型の花序をつけます。
果実は「パイナップル」に似た姿をしており、「パイナップル」と同じ<集合果>です。
個々の果実は倒卵形で長さ4~6センチ・幅3~5センチで、内果皮は繊維質で外果皮は肉質です。
若いうちの果実は緑色ですが、熟してきますと黄橙色になり、甘い芳香を発しますが、繊維質が多くて食用には適しません。
須磨警察署の植え込みに<トケイソウ(時計草)>が植栽されていますが、個人の住宅でも見つけました。
トケイソウ科トケイソウ属のつる性植物で、中央アメリカや南アメリカの熱帯・亜熱帯地域に約400種が分布、栽培品種としてそれらを掛け合わせていますので、数多くの多様な種類があります。
分類上属は、「アストロフェア」・「ディダミオデス」・「デカロバ」・「パッションフローラ」の4亜属に細分されています。
以前の 【トケイソウ】 の細い糸状の<副冠>の色も、「青色・白色・赤褐色」の三色ですが、微妙に色の幅が違う感じです。
丸い形の小さな子株が、脇から増えてゆくかわいらしい【ユーフォルビア・スザンナエ】です。
サボテン(サボテンはサボテン科だけの総称)のように見えますが、ユーフォルビア(トウダイグサ)科ユーフォルビア属の多肉植物で、原産地は南アフリカです。
種名の「スザンナ」は、この植物を発見した<ジョン・ミューア>博士の奥さん、<Susannna>にちなんで名づけられています。
園芸業界では正式な名称ではなく、わかりやすい「ドラゴンボール」という名称で流通しているようで、和名では「ルリコウ(瑠璃晃)」です。
クワ科パンノキ属の常緑高木として、成長しますと樹高15メートルほどに達します。
偶然高さ1メートルほどの【パンノキ】と遭遇、60センチほどある大きな葉姿で、写真のアングルに困りました。
属名の「Artocapos(=パンノキ)」は、ギリシア語の「artos(=パン)」と「karpos(=果実)」から名づけられています。
ポリネシアを原産とし、葉は7~9裂の掌状、雌雄異株で、果実は黄色~黄褐色で10~30センチほどの大きさです。
果肉に澱粉を含み、蒸し焼きや丸焼きにして食用になることから、18世紀末にイギリスの海軍司令官<ウイリアム・ブライ>によって、黒人奴隷の食料として西インド諸島に導入されたことで有名になりました。
三宮の地下商店街「サンチカタウン」の通路には、季節に合わせた鉢植えが飾られています。
8月ということで、ワールドのブランド「UNTITLED(アンタイトル)」の店先に、 「グズマニア」 と【ココヤシ】が飾られていました。
単子植物ヤシ科ココヤシ属の高木で、高さは30メートルにも達します。
ヤシ科の中ではもっとも有名な品種で、<島崎藤村>の作詞である~名も知らぬ遠き島より~の『椰子の実』は、この【ココヤシ】のことです。
果実は「ココナッツ」として食用になり、中心部にある<液状胚乳>は、不衛生な生水の代わりになる貴重な水分で、1個の果実には約1リットルが蓄えられています。
黄色い<舌状花>と褐色の<頭状花>の二色の姿そのものの名称がつけられた、<ヒマワリ>の品種【レモンエクレア】です。
黄色は「レモン」、褐色は細長く焼いたシュー皮にカスタードクリームを挟み、上からチョコレートをかけたフランスで生まれたお菓子「エクレア」(正確にはエクレール・オ・ショコラ)を連想させてくれます。
半八重咲きの品種のようで、花弁がカールしているのも特徴的です。
花径10センチ程度、一代交配種で切り花として利用され、無花粉で汚れににくという特性が好まれています。
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