「五勝」さんでいただいた料理の写真をまとめていましたら、網戸になにやら昆虫が止まっているのに気が付きました。
網戸の裏側からでも体型だけで、【ツヤアオカメムシ】だと分かりました。
15ミリほどの小さな昆虫ですので、網戸を開ける振動で逃げはしないかと心配しながらソロソロと開け、無事に反対側からストロボ撮影が出来ました。
以前の 【ツヤアオカメムシ】 の写真では、全身の光沢ある艶があまり良く出ていませんでしたが、今回はきれいに取り込めました。
触角の2カ所が黒色で、先端の淡い色合いもきれいに見て取れます。
部屋側から見た【ツヤアオカメムシ】の腹部も、きれいな緑色をしているのが確認でき、全身が葉の擬態色の昆虫です。
1年に2回、6月と9月頃に成虫となる2化性の【ヒナバッタ(雛飛蝗)】は、バッタ目バッタ化ヒナバッタ属に分類されています。
<前回> は、丁度春先に孵化した成虫の時期でしたが、今回は2化目の成虫の活動期に当たります。
春先の第1化個体群が産卵した卵は1ヶ月ほどで孵化して成虫になり、秋の第2化個体群が産んだ卵は土の中でそのまま越冬します。
秋の成虫は、真冬の12月頃まで生息している、冬場に見られる数少ない昆虫です。
「ツチイナゴ」 と同様に、競争相手や天敵のいない時期をあえて活動時期にしているのだと考えられます。
写真の【ヒナバッタ】、体長20ミリと小型ですのでオスだと判別出来ますが、それ以前に腹部が<オレンジ色>をしていますので、確実にオスだと同定できます。
「ヌルデ」は、ウルシ科ヌルデ属の落葉高木で、別名「フシノキ」または「カチノキ」と呼ばれています。
枝茎に翼のように細長い「葉」が付いていますので、すぐに見分けることができます。
その「ヌルデ」に、<ヌルデハイボケフシ>という虫えい(虫こぶ)が沢山発生していました。
「虫えい(ちゅうえい)」とは、虫などの刺激により、植物の一部が縮小したり、肥大したりして異常な形になった状態を指します。
この<ヌルデハイボケフシ>は【ヌルデフシダニ】が作りだすイボ状の虫えいで、葉表はぷつんと膨らみ、葉裏はへこんで白い毛が密生しており、その中にダニ目フシダニ科の【ヌルデフシダニ】が固まって棲んでいます。
【ヌルデフシダニ】は、体長0.2ミリ程度の微小なダニで、他のダニの脚は6本(3対)ですが、このダニは4本(2対)の脚という特徴を持っています。
ウルシ科ですので、肌の弱い方は触るとかぶれるかもしれませんが、それ以前に小さなダニで気持ち悪くなるかもしれません。
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目の下の黒い模様が、涙を流したような特徴のある【ツチイナゴ(土蝗)】です。
2週間ほど前に、 「幼虫」 を紹介したのですが、前回と同じ「幼虫」の確率は少ないでしょうが、黒い斑点模様も薄れ、翅も伸びてきているのが確認できる状態です。
終齢、もしくは終齢に近い幼虫のようですが、翅も完全に伸びて成虫になり、全身が茶色く変身した姿と、運良く遭遇出来る機会を期待しています。
体長50ミリ程度、やや大型のキリギリスの仲間で、「チッ、チッ、チッ」と鳴きます。
バッタ目(直翅目)キリギリス科ツユムシ亜科に属している昆虫です。
体全体が翅共々鮮やかな淡緑色の色合いで、体は極端に縦長の扁平な体型をしています。
触覚は長く、淡褐色です。
「キリギリス」 は肉食性ですが、この【サトクダマキモドキ(里管巻擬)】は、草食性で葉を食用としています。
少し長めの名称ですが、里に棲む 「クツワムシ」 に似ているというのが名の由来で、「クダマキ」とは「クツワムシ」の別名ですので、意味がわかれば覚えるのは難しくはないと思います。
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本来は糸を編み込んだ巣を張り、縦にジグザグ模様の<隠れ帯>という特徴を持つ位置に居座っています【ナガコガネグモ(長黄金蜘蛛)】です。
コガネグモ科コガネグモ属に分類され、「コガネグモ」に比べて体が細長いのが名前の由来で、写真は体長25ミリほどのメスです。
胸部背面は黄味を帯び、白い毛が密集しています。
腹部は楕円形で、前は平たく後は少し尖り、背面には黄色地に細かい黒色の横縞模様がまばらに多数入り、ところどころに白色の縞も見受けられます。
歩脚は淡褐色で褐色との縞模様を構成し、棘がまばらに生えています。
成虫は8月以降に見られ、11月頃まで活動をし、「ジョウロウグモ」と同様、野原などに生息している蜘蛛です。
以前に紹介しました 「ヒナタイノコヅチ」 の花ですが、その時の写真では花穂全体を写していますので、淡緑色の花そのものは分からなかったと思います。
今回、運良く花穂に【シマアシブトハナアブ】が止まりましたので、小さな5弁花と5本の雄しべ、真ん中の雌しべの花姿と一緒に紹介できる機会に恵まれました。
ハエ目(双翅目)ハナアブ科の昆虫で、体長は15ミリ程度、花の蜜や花粉を食用にしています。
腹部背面には、橙黄色で中央に大きく波打つ黒い模様があり、胸部背面には、黒色で、4本の黄褐色の縦線が入ります。
大きな複眼が太陽光の加減でしょうか、黄色く輝き、黒い目のときとは違う印象を与えてくれます。
花壇に植え込まれた 「ペンタス」 の花の回りを、【クマバチ(熊蜂)】がせわしく飛び回っていました。
体長20ミリほどの蜂ですが、全体にずんぐりとした体型と黒い色合い、そして大きな羽音が印象的な蜂です。
ハチ目(膜翅目)コシブトハナバチ科クマバチ属に属する昆虫で、日本固有種の蜂です。
花の上から吸い蜜行動をとらずに、頭を突っ込んで花の根元を噛みちぎり蜜を吸う行動を取りますので、大きなお尻ばかりが目立ちます。
体全体が黒く、翅も黒い中、胸部の毛は黄色ですので、良く目立つと共に同定しやすい蜂です。
この大型の体と小さな翅では、「航空力学的に飛べるはずがない」とまじめな論争がありましたが、<レイノルズ数(空気の粘度)>を計算に入れることで、いまでは飛行法が証明されています。
こちらからいたずらしない限り、攻撃性のある蜂ではりませんが、重量感のある黒い体型は、名称と共にやはり不気味です。
9月も終わりに近づいていますが、まだまだ【ヤマトシジミ】は元気に飛び回っています。
先程紹介しました 「ヒナタイノコズチ」 の花穂の先端に、【ヤマトシジミ】が止まりに来ました。
本来「ヒナタイノコズチ」は、虫を媒介とする<虫媒花>で受粉をせず、<風媒花>として受粉行為を行いますので、昆虫を誘うようなきれいな花を咲かす必要がありません。
目立たぬ小さな花ですが、咲かせる以上おいしい蜜もあると推測してしまいますが、おいしい蜜であればいいなと眺めておりました。
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イネ科の 「アキノエノコログサ」 の花穂に 【クモヘリカメムシ】 さんがニ匹、お食事中でした。
ひとつの花穂の上で<口吻>を突き刺し、大好物の汁を仲良く吸っているようです。
体長2センチにもなりませんが、長い二色の触角がかわいらしい昆虫です。
死んでしまいますと、淡い緑色の体色が黄色に変色してしまう特性を持ちます。
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