三菱重工業は29日午前1時33分、国産大型ロケット「H2A」の最終号機となる50号機を鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げました。
積み荷は国の温室効果ガス・水循環観測技術衛星「いぶきGW」です。「H2A」は2001年から24年間にわたる運用を終了、2023年に導入されました
「H3」が政府の衛星や探査機の輸送を担う基幹ロケットとして活躍する時代に入ります。
「H2A」は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発した2段式の液体燃料ロケットです。49号機までに失敗したのは2003年の6号機だけで、成功率は約98%と高い信頼性を誇ってきました。
「いぶきGW」は環境省と国立環境研究所、(JAXA)の共同プロジェクト。新開発のセンサーで二酸化炭素(CO2)やメタンの濃度を広範囲に高精度で観測します。海面水温や降水量など水の動きも捉え、気象予報の精度向上に役立てられます。