13日、日産自動車は2027年度までに世界で7工場を閉鎖すると発表しています。車両生産工場を17から10に統廃合します。国内5工場も対象になり得るといいます。併せて2027年度にかけて国内外で2万人を削減し、中国を除く世界の生産能力を約3割落とします。
大規模な合理化で過剰な設備と人員を適正化し、業績立て直しを急ぎます。同時に公表しました2025年3月期連結決算は、純損益が6708億円の赤字(前期は4266億円の黒字)に転落でした。バブル崩壊後の経営危機に見舞われた2000年3月期(6843億円の赤字)に迫る水準に落ち込んでいます。経営難の深刻化を踏まえてリストラを加速させ、部品などの取引先企業も今後絞り込みます。
日産は閉鎖工場は念頭にあるものの、現時点では具体的に明らかにできないと説明しています。人員削減は2024年11月に9千人と公表していましたが、1万人超追加します。中国を除く世界の生産能力を、2024年度の350万台から2027年度に250万台に減らします。
<イバン・エスピノーサ社長>は、新たな合理化策について「業績改善をより迅速に進め、販売(台数)に頼らず収益を確保できる体質にならなければいけない」と述べています。2万人の人員削減は「日産の存続のために必須の対策だ」と強調しています。