神戸：ファルコンの散歩メモ

２９日、「サッカーの王様」として知られるブラジル代表元エースの＜ペレ（本名：エドソン・アランテス・ド・ナシメント）＞が亡くなられたことを娘の＜ケリー・ナシメント＞さんがＳＮＳで公表しています。８２歳でした。＜ペレ＞は、がんの進行や、腎臓と心臓の問題の悪化により、１１月末からサンパウロ市内の病院に入院していました。

ワールドカップ（W杯）に4度出場し、世界中でただ１人、選手として３度の優勝を経験しています。２０年以上の現役生活で、１２８３得点を挙げています。

＜ペレ＞は１９４０年１０月２３日、南東部ミナスジェライス州トレスコラソエス生まれましたた。靴磨きをして家計を助けながら、プロ選手だった父からサッカーの手ほどきを受け、１５歳で名門サントスFC（サンパウロ州）に入り、１６歳でブラジル代表に選ばれました。

１７歳だった１９５８年にW杯スウェーデン大会に出場して優勝に貢献。１９６２年チリ大会、１９７０年メキシコ大会でも６試合で４得点を挙げ世界一の座についています。曲芸的なフェイントや自在なドリブルで、W杯では通算１４試合で１２得点、ブラジル代表では９１試合で７７得点を記録しています。

１９７４年にサントスを退団しましたが、１９７５年には当時はサッカー不毛の地だった米国でニューヨーク・コスモスに加入し、１９７７年１０月１日にジャイアンツ・スタジアムで行われた引退試合のコスモス対サントスＦＣ戦の現役引退までプレーして「伝道師」として普及に尽くしました。

引退後は国連児童基金（ユニセフ）の親善大使として子供の権利保護に取り組んでいます。１９９５～１９９８年には母国でスポーツ相を務めています。クラブ側に有利だったプロ契約を選手にも配慮するように整備した通称「ペレ法」を通すなど、選手の権利向上に尽力しています。国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）は１９９９年、今世紀を代表する５人のスポーツ選手の１人に＜ペレ＞を選んでいます。