今年の読書(64)『やがて警官は微睡る』日明恩(双葉文庫)
10月
22日
横浜みなとみらいに新規オープンしたホテル「ハーヴェイ・インターナショナル横浜」で立て籠もり事件が発生します。犯人は、ナチスが行った美術品などを奪回するのが目的の謎の多国籍グループです。
周辺の携帯基地局も爆破され、異常な事件の連続に大混乱に陥る神奈川県警でした。非番でホテルで警察官の娘「磯谷はるか」と見合いをしていた警視庁蒲田署の刑事「武本」は、早々と見合いを切り上げられてしまいますが、偶然不審な電話の場面に立ち会い、新人ホテルマンの「西島」と共に館内を逃げ回りながらも、かつての上司で神奈川県警に所属する「潮崎警視」と一味から奪った無線で連絡を取り合い、「警官としての職務」を追行するために負傷しながらも、37人の人質を救い出すために孤独な戦いを開始します。
読者には、途中で犯人グループの一人である「文田」の存在が分かり、「武本」や「西島」と行動が一緒となる場面が続きハラハラする展開もある508ページ、面白く読み終えれました。
人質となってしまう見合い相手の「磯谷はるか」と「武本」のその後も気になる終わり方でしたが、第4弾の『ゆえに、警官は見護る』が10月の新刊文庫として発売されているようですので、また読みつなぎたいと思います。