ファルコン昆虫記(939)【オオヒカゲ】
8月
16日
日本産ジャノメチョウ類の最大種で、国内では北海道・本州にのみ生息しています。翅は大きいのですが体はそれほど大きくありません。「ヒカゲチョウ」などの仲間ですがやや異端で、体のつくりなどはむしろ「キマダラモドキ」に近いです。後翅裏に顕著に現れる蛇の目紋は地理的変異が激しく、一定ではないようです。
食草はカヤツリグサ科のカワラスゲ・カサスゲ・ヒゴクサなど。越冬態は2齢もしくは3齢の幼虫。年一化性で、成虫は6月終わりから8月にかけて見られますが叢間や樹間を飛ぶため採集は容易ではありません。樹液によく集まる性質があります。