今年の読書(23)『街と山のあいだ』若菜晃子(中央出版社)
3月
9日
学習院大学国文学科卒業後、登山の専門出版社「山と渓谷社」に入社、『wandel』編集長、『山と渓谷』副編集長を経て独立、文筆家として活躍する著者が、山にまつわる記憶や体得してきた思想を、情緒豊かに綴っています。
四季にわたる山行記やよく登る山、道具の話など、細やかなエピソードに彩られた59篇が掲載されています。「人生に、山があってよかった」と山が好きな人も山に憧れる人にも、街に埋もれている人にも自然を感じられる一冊でした。
「人生に、山があってよかった。」と言い切る著者には、山ではどんな景色が見えるのか、何度も登りたくなる理由は何なのか。著者の文章の力で、山の魅力に共感することができます。巻末には、本文に出てくる山名一覧(国内)がまとめられています。