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- 今年の読書(64)『十三階の神』吉川英梨(双葉文庫)
本書『十三階の神(メシア)』は、すでに2018年7月に単行本として刊行されていますが、警視庁公安部特別諜報員「黒江律子」を主人公とする 「十三階の女』 の続編になります。
国家を守るためには、非合法な操作も体を提供することも厭わない女捜査員「黒江律子」の所属する公安部5人の秘密組織は警視庁の13階にあることにより「十三階の女」と呼ばれています。
今回の新たな任務は、「オウム真理教」を彷彿させるかって地下鉄テロを起こした「カイラス蓮昇会」の教祖の死刑執行が迫る中、分派した「輪芽」教団に教祖の子供と名乗る「九真飛翔」が君臨し、テロ活動を起こすのではないかという危惧から、上司の「黒江」が不在の中、「律子」が動き出します。
すでに「律子」の母が「輪芽」教団に入信しており、「律子」は妹を潜入捜査させる決心をします。
公安部内の裏切りと仕組まれた教団との絡み、後半は読者を二転三転させる展開が待ち受けています。
シリーズ3作目として『十三階の血』が、すで2019年11月に刊行されていますが、これまた文庫化を待ちたいと思います。
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