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- 今年の読書(15)『闇の叫び』堂場瞬一(文春文庫)
2010年7月に刊行された 『アナザフェイス』 を一巻目とする「アナザフェイス」シリーズも、前作の 『潜る女』 に次ぎ本書の『闇の叫び』でもって完結となります。
主人公<大友鉄>は、妻を交通事故で亡くし、一人息子<優斗>のために捜査一課から残業のない総務課に自ら転属、彼を一課に復帰させようとする上司の後ろ盾で、難事件の担当に引きずり込まれていきます。
<優斗>の小学生時代の同級生の母親から、娘が通う茗荷中学校の親が何者かに襲われる事件が発生しているとの連絡を受けた<大友>は、軽い気持ちで事実関係を調べますが、第2の犯行が起こり亡くなり殺人事件の捜査となります。<大友>は、事件の発生した文京中央署に派遣されます。
捜査の過程で10年前にも似た襲撃事件が発生しており、その時の容疑者が茗荷中学校の教師として転勤している事実を掴みます。生徒の面倒見の良い教師<安田>の身辺調査を進めるなか、彼の複雑な家庭環境が浮き彫りにされていきます。
<優斗>も高校受験を迎える年齢になり、独り立ちの気配の中。<大友>はかっての一課の同僚<柴克志>や<高畑敦美>と犯人を追いつめていきます。
「アナザーフェイス」シリーズは本書で完結ですが、捜査一課に復帰した<大友鉄>の活躍が、今後読めるかなと期待しています。
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