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- 今年の読書(51)『安楽病棟』帚木蓬生(集英社文庫)
解説を含め607ページ、非常に重たい気持ちで読み終えました。
前半は、認知症病棟に入居すべく訪れた人たちのそれぞれの人生が本人により語られ、その後認知症病棟勤務の看護師<城野>の目線から、40人の病棟内の日常の出来事語られていきます。
読み手には、認知症病棟のルポjルタージュを読んでいると思わせるほど悲しい現実が続け様にえがかれ、その背後にオランダにおける安楽死問題をすべりこませ、最後の章で、読者を驚愕の世界に落とし込みます。
長寿社会といわれてひさしいですが、痴呆を認知症と呼び換えても現実的に何も解決されていない日本の現状、老いてゆく身としては、色々と考えさせられる一冊でした。
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