今年の読書(25)『ガウディーの鍵』マルティン&カランサ(集英社文庫)
2月
13日
本作品は、<ガウディー>が1926(昭和元)年6月7日に路面電車にはねられる場面から始まります。
美術史家の<マリア>は、祖父から自分は<ガウディー>の後継者で、彼は「七人の騎士」の代表者であるがゆえに、悪魔の結社「メンスラ団」の<アスモダイ>に殺されたのだと教えられ、ソロモン王の時代から「七人の騎士」が守り通してきた『キリストの鍵』の謎を解いて、<ガウディー>の使命をを完成させるようにと打ち明けられます。
<マリア>は恋人である数学者の<ミケル>の協力のもと、バルセルナに点在する<ガウディー>の建築物を巡り、「メンスラ団」の妨害を受けながらも、謎解きの世界に没頭していきます。
キリスト教を中心とする宗教的な要素と<ガウディー>の建築物の神髄を絡ませながら、バルセロナの歴史を背景に、壮大なスケールのミステリーが楽しめました。