トアロードに面した中山手地区で進められています再開発ビルも、外観的に完成してきました。高さ123.4M、地上35階建て、340戸の規模です。
何もない造成からの工事では、何も感じず、何も気に留めることはないと思います。
今までのその地区の顔が失われ、路地裏の雰囲気も消え去り、馴染んだ光景が無くなってしまうのは、寂しいものです。
そんなことを感じながら歩いておりましたら、工事前の看板地図を見つけました。真ん中あたりの白い部分が、現在工事中の敷地です。
この地図に見えていますが、料理の美味しいバー「リトルモー」は、すぐ近くのレンガタイル貼りのビルに早々と移転されています。
1年ほど前に伺ったときには、新しいビルに入るのかは、あやふやなご返事でした。
20数年前までは、隠れたお好み焼屋の「千代」も今はすっかり有名になってしまい、足が遠のきました。店の奥の小座敷にあがり、おまかせの台湾料理が、お母さんの裏メニューでしたが、お好み焼き以上に有名になりすぎました。
その「千代」も「金宝酒家」との共同プレハブで営業を続けられ、この秋の完成を待たれております。
再開発ビルの向かい側の中華の「友屋」も、ビルが完成すると移転されると聞いています。
こじんまりとした雰囲気のお店で、くたびれ感がなんともいえなかったんですが、残念です。
この地域は戦前から華僑の方が多く住んでおられ、新しいビルでの再出発のお店が多くなりそうです。
昔馴染みのお店の思い出も大切でしょうが、街はまた新しい活気で生まれ変わり、次の世代に違った思い出を残していくのでしょう。
医師として30代から鬱病に苦しみ、老父の介護に疲れ、何度かの自殺願望を乗り越えてきた著者ですが、あいかわらず研ぎ澄まされた文章が一人称の「僕」や「わたし」がないままに書かれた8つの短篇が納められています。
表題作にもなっている『こぶしの上のダルマ』は冒頭の1章ですが、著者が13歳まで暮らした生家に一年ばかり一緒に遅らした盲目の<おときばあさん>の思い出話が綴られ、最終章の『麦草峠』において、<おときばあさん>を理解する章で終わります。
それぞれが独立した短篇ですが、著者の心の葛藤を、生家がある廃村とそれらと関連する山の話を絡めながら、自らの存在意義を確かめる作品が連作でまとめられています。
各短篇にでてくる登場人物も個性的で、沖縄から来た研修生<東門真砂子>や、大きな田んぼを耕す百姓の<西野>など、相手との会話は反面著者の考えを表しているようで、飾り気のない文章が心に奥深くしみ込む一冊でした。
本日11日から、5月25日まで、六甲アイランドにあります小磯記念美術館で、「小磯良平聖書の挿絵展」が開催されます。
神戸市が生んだ日本を代表する洋画家ですので、一度はどこかで作品を楽しまれたことがあるでしょう。
地下街の駅のポスター掲示で、前々から気にしていることがあります。
公共の場所ですから、勝手に関係のないポスターを貼られては困るというのは、よく理解できます。
ただ、むやみやたらに検閲されているのか、流れ作業でいい加減なのか、ポスターごとに承認のシールの位置がバラバラです。
単なる1枚の宣伝ポスターといえども、製作者は頭を悩まし、考えられた作品です。
まして、絵画のドマンナカやサインに掛るような場所は避けて頂きたいと、無粋な処理に唖然としています。
限られた期間だけのポスターでしょうが、もっと粋な方法はないものでしょうか?
今日は映画評論家、淀川長治さんのお誕生日です。
重ねて、亡くなられてからはや今年で10年。来年は生誕100年に当たります。
神戸も街中の映画館がなくなり、シネマコンプレックスとかの名前で、一つのビルの中で、こじんまりと少人数で観る映画になってしまいました。
映画館だかろこその迫力感が、感じられません。
新聞会館を筆頭に、阪急会館や朝日会館の大きな空間が、懐かし世代になってしまいました。
映画業界の低迷を受けてでしょうか、淀川さんが大好きだった新開地でさえ、「淀川」さんの名前を聞くことはありませんでした。
来る生誕100年の企画として、何か進んでいるのなら、淀川フアンとしては嬉しいことなのですが。
「ええとこ、ええとこ、聚楽館」と謳われた、映画の街新開地の全盛期は、遠い記憶になってしまいました。反面、新しい飲食店が色々と開店してきています。
そんな時代の流れをじっと見守っているのが、もの言わぬ電柱の一枚のプレート君でしょう。
神戸市立王子動物園で飼育されてました、国内最高齢のインド象の諏訪子が、飼育員に見守れながら今朝方亡くなりました。
昭和25年7歳で神戸の諏訪山動物園に来神、王子動物園に移される機会に「諏訪子」と命名、長く神戸市民に慕われてきました。年齢は65歳、人間でいえば100歳を超える大往生だそうです。
3月頃から体調を崩し、4月初めには寝たきりになっているとの報道がありましたが、「やはり」という思いで、ニュースを聞きました。
王子動物園は桜もきれいな所で、今年も多くの方が来園されたでしょうが、諏訪子の姿は檻の中で見ることは出来なかったでしょう。
飼育歴では、井の頭動物園の「花子」が62年という日本最長の記録を持ち、かつ最高齢のインド象になるはずです。
遠足・写生会等の学校行事、また家族でと、神戸の誰もが接したことのある諏訪子、冥福を祈りたいと思います。
お別れ会が催されるとのことですが、多くの市民の参列があるはずです。
ご近所にある桜(?)の木です。
驚いたことに、一本の桜の木なのですが、米色と白色の、二色の花びらが交ざり合って咲いています。
驚きながら「エエッ!!」と眺めては、通り過ぎております。
ひとつの花びらが二色に咲いているのは梅などは見たことはあるんですが、1本の同じ木から白色の花びらの枝、紅色の花びらの枝と別れて咲いているのは、本当に不思議な現象です。
1本の木で二植楽しめる桜の木、名前の付いている品種なんでしょうか、気になる品種です。
ようやく神戸も桜が満開です。
自宅から山陽東須磨駅の道筋に病院があります。その玄関先に、見事な桜の木が並んでいます。
病院の歴史と共に育ったのでしょうから、50年以上は経っているはずです。
神戸は坂道のイメージ通り、ここから駅までは勾配15%の道を下って行かなければなりません。
おばちゃんは、休み休みこの坂道を上がってきます。
それでも、咲き誇る枝の下をくぐり、青々とした海原を航海している船を眺めることが出来る坂道は、とても気分の良いものです。
むう少し経てば、次は桜吹雪の恩恵を受けることになり、道路一面がさくらの絨毯になります。
季節感あふれるお気に入りの坂道です。
今日は、明治27年に生まれました筝曲家宮城道雄のお誕生日です。
彼が生まれましたのは、居留地内の58番館にありました会社のお茶の倉庫だと言われています。
現在は三井住友銀行の神戸支店の東側にあたり、つつじに囲われて生誕碑が飾られています。
幼少の眼病がもとで、8歳にて失明。神戸の生田流筝曲の二代目検校に師事し、11歳で免許皆伝を受け、作曲家の道を歩み始めました。
お琴自体を楽しまれる方を見かけなくなりましたが、お正月の定番曲と言えば、なぜか彼の『春の海』ですね。
この碑には、スピカーが埋め込まれていますので、お昼間に前を通りますと、『春の海』の調べが流れているのを耳にすることができます。
神戸市内では、ようやく桜が楽しめる時期がやってきました。
本日日曜日は、桜の名所と言われる各所で、楽しまれる方が多いことと思います。
市内でも名所の一つに、会下山公園があります。
広い公園内で、写真のような囲いがありました。何だろうと中をのぞいて見ますと、落ち葉の集積所です。公園の落ち葉を集めて、堆肥を作っておりました。
資源を無駄にしない発想に、なるほどなぁーと感心しておりましたら、一匹の黒猫さんがお昼寝中。落ち葉でやわらかいベッド感覚を楽しんでいるのか、堆肥の発熱作用であったかいのか、逃げ出そうともしません。
猫に「どうなんだい?」と聞くことも出来ず、諦めて立ち去りました。
某セミナーに参加するため、阪急宝塚駅まで出向いて来ました。
駅前にあります、「ソリオ」という会館が会場でした。
昼からのセミナーでしたので、宝塚で面白そうなお店で昼食をと、大劇場まで散策してみましたが、どこも値段が高くて、閉口してしまいました。
花の宝塚を観劇に来られるファン層を狙っているのでしょうが、どの店もピンときません。
時間もあることですので、会館の地下の食堂街まで戻り、ブラブラしてこの看板を見つけました。
ご飯とお味噌汁お変わり自由。しかも好きなおかずが三品選べるとあって、迷わず暖簾をくぐりました。
カウンターだけのレイアウトでしたが、一言でいえば、大変気持ちよく食事が頂けたお店です。
初めて入るお店でしたが、入った時から「いいお店に来た」とわたしの感性が叫んでいます。
「大将、毎日毎日おかずのメニュー考えるのたいへんやろうな」
「それが楽しみやねん。たとえば、今日の焼いた鮭が残るとしょうや。なんか変化考えられへんかなぁーと眺めてやで、刻んで、何かとまぜようかなぁーとか考えるわけやないか」
「なるほどなぁー」
≪兄ちゃん、ご飯お替りしてや≫
≪はい。ありがとう≫
「ところで、大将いつも自転車に山盛り材料積んでるけど、車使わへんのかいな?」
「ここの駐車場、二万五千円も取られますねん。少しでも安う食べてもらいたいから、自転車にしてまんねん」
「あんなけ積んだら、こけるやろに」
「アハ、3回ほどこけましたわ」
≪兄ちゃん、味噌汁ものんでや≫
≪はい、ありがとう≫
「ま、ようやくあしたは休みや」
≪ん? ご飯屋さんが日曜日の稼ぎ時に休み?≫
馴染みのお客さんと大将の会話のやり取りも面白く、お替りもできた満足感でお勘定は750円。
セミナー会場に出向く途中、会館の表看板を見ますと、「立呑・さんきち」となっておりました。
そうか、昼間は定食屋さんで、夕方からは立ち呑み屋さんなら、カウンターだけといい、日曜日休みというのがなんとなく理解できます。
セミナーも終わり、帰りがけに一杯と再度お店まで行ったのですが、夕方まで休憩中みたいで、暖簾は出ておりませんでした。
こんな大将のお店が近くにあったらなぁー、と後ろ髪ひかれる思いで、神戸まで戻りました。
改めて、夕方のぞいてみるつもりです。
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