山道の階段の手すりに、【ゴマダラカミキリ(胡麻斑髪切)】を見つけました。
木の幹を模倣した親柱の上で、うろうろとせわしなく動いておりました。
甲虫目(鞘翅目)カミキリムシ科ゴマダラカミキリ属の昆虫で、ミカンやクリ、イチョウやプラタナスなど、果樹の木や街路樹等いろんな木を食べますので、都会でもよく見かけ馴染みのある種類だと思います。
体長は4センチ弱ですが、触角が体長の1.5倍はある長さを持ち、全身の黒さと相まって貫禄ある姿を見せてくれます。
前翅には光沢のある黒色に白い斑点が並んでよく目立ち、和名の由来そのものです。
長い触覚の各節の根本にも青白い毛がありますので、黒と青の縞模様の触角も、面白い形態だと思います。
手に持ちますと、「ギィ~ギィ~」と威嚇する声を出すのですが、鳴くことなく手の上で遊んでおりました。
(上巻:669ページ) に続き、(下巻:635ページ)を楽しみました。
上巻で不眠症に悩みながら、主人公の<ラルフ>は朦朧とした世界で幻覚を見るようになりますが、不気味な存在の「ハゲでチビの医者」の存在が分かり、自分たちが住む<ショトタイムの世界=人間界>の人々の寿命を自分勝手な楽しみのために操る<アトロポス>に挑戦してゆく<ラルフ>と<ロイス>の壮絶な戦いが、下巻で描かれていきます。
生まれながらにして持っている個人の寿命を、「意図」的にも「偶然」的にも、もてあそぶことは許されず、<ショートタイム>の世界に住む住人としての使命感が、<ラルフ>を突き動かしてゆきます。
「老いと死」の問題、「時間という観念」の問題、「異次元の世界」の問題を緻密に積み上げながら、S・キングならではの筆致力で物語が進んでゆきます。
完成までに3年2カ月を要したこの作品、面白くて途中でやめられず、「不眠症」ではなく、間違いなく「寝不足」にさせられます。
廉価な立ち呑み屋らしいメニューのひとつに、「ハムの切り落とし」(250円)があります。
結構厚めのハムで、食べ応えがあります。
見た目は不整形ですが、本来の味を損ねているわけではありませんので人気メニューのひとつで、常連客の我儘として「炙り」を頼まれる方もおられます。
切り落としですので、形の大きな時もあり、そんなときはオネイサン達が客を見て、歯の悪い人には細かく刻んだりして気を使っています。
「練り辛したっぷりな人」、「マヨネーズがいる人」、「キャベツがいらない人」等、常連客それぞれに好みの食べ方があります。
十人十色に合わせ、小回りのきくオネイサン達ばかりで、ありがたいことです。
関西人としては、奥深い響きのある「こってり」という言葉に弱く、手にしてみました【こってり濃厚ビーフカレー】(105円)です。
小麦粉や還元水あめの仕様は予測できますが、確かにトロットした感じは「こってり」感一杯でした。
<玉ねぎ・人参・生姜・にんにく>の原形が感じられるカレールーは、具材の存在感があり悪くはありません。
中辛の表示ですが標準的なレベルで、パンに詰めればカレーパンの素になりそうな、コクのある味わいでした。
中途半端にスパイスの効いた味付けのカレーよりも、廉価の割にはよくまとまっているカレー味に仕上がっているとおもいます。
茎は地面を這うようにして伸び、1.5センチばかりの青色の花を咲かせる【ツユクサ(露草)】は、ツユクサ科ツユクサ属の一年草です。
花弁は3枚ありますが、上部の2枚は青色で大きな花弁ですが、下部の1枚は白くてあまり目立ちません。
アサガオと同様に、早朝に咲いて昼前にはしぼんでしまう<一日花>です。
青色の花弁にはアントシアニン系の化合物を含んでおり、衣服などに色がついてもすぐに退色しますので、友禅染めなどの下絵を描く絵の具として用いられました。
『万葉集』にもよく歌われている花で、蛍草・藍花・青花・移り草・月草・帽子花等、呼び名も多数ある花です。
よく似た名前の、 「ムラサキツユクサ」 や 「トキワツユクサ」 は、ムラサキツユクサ属で多年草でもあり、別の属の花たちです。
体色が灰褐色と土色をしていますので、地面の上などにいますと、分かりにくい【イボバッタ(疣飛蝗)】です。
近くを通りますと、ぴょこんと飛び跳ねて移動しますので、なんだいたのかと驚かされます。
バッタ目バッタ科トノサマバッタ亜科に分類されており、日本産のトノサマバッタ類としては体長がオスで25ミリほどですので、最小の部類に入ります。
人の気配ですぐに飛んで逃げるのですが、夏バテでしょうか、じっとしてくれていて、大きくアップで撮影できました。
ぜひ、写真をクリックして「眼」を見ていただきたいと思います。
体色だけでなく「目玉」までも土色をしていますので、目立ちません。
多くの昆虫の捕食者はひと目見た瞬間、「眼」をパターン認識して獲物を見つけると考えられており、「眼」の場所が判りにくいということは、それだけ捕食者を惑わし有効に働きます。
頭部の後ろ側、前胸背面にイボ状の突起があるために「イボバッタ」との和名が付けられていますが、このイボもまた、飛び出した「眼」だと誤魔化すための擬態だと見ています。
台湾料理「仙草」さんで、ちょうどいい熟れ具合のアップルマンゴがあり、ママさんからすすめられましたが、お腹が一杯で諦めました。
日本で生産しているアップルマンゴの「アーウイン種」と同じですが、台湾では温室栽培ではなく露地栽培が主体ですので、日本に比べて随分と安く出来上がるようです。
果実の形からは想像が出来にくいのですが、ウルシ科マンゴ属で、インド北部からマレー半島が原産地です。
「チャリモヤ」や「マンゴスチン」とともに、おいしい果物の代表です。
マンゴーのシールを見ますと、台湾台南産、姓名【胡清冨】と書かれています。この「姓名」というのは、栽培家の名前なのか品種名を表すのか、ママさんに聞きそびれてしまいました。
台湾語でマンゴーは「ソァイアー」というそうですが、またの機会があれば「花切り」にし、食べてみたいと思います。
暑い時期、あっさりな料理をと【仙草】さんに出向きました。
夏場の定番の枝豆で一杯のみながら、今宵は何にしようかとメニューを見ている間に、ママさんが「コールドチキン」を出してくれました。
片身分ありますので、「ウッ!」という大きさです。
これだけで、おなか一杯になり、「もう無理」だというのに、「オニオンスライスのポン酢味だから、あっさりとして大丈夫」と、「鯛のサラダ」が二皿目です。
ママさんが言われたとおり、ポン酢であっさりとした味付けで、中華料理らしく「クコ」や「マツ」の実が散らしてありました。
裏メニューの「コールドチキン」でしたが、いい味加減で冷たておいしかったです。
パスタソース(56)の 「冷製ポモドーロ」 に続いて、落合務シェフの「冷製パスタ」ソース2弾目として【冷製彩り野菜のソース】(262円)です。
「冷製パスタ」を作るのは、ソースを冷やし、麺を冷やし、皿まで冷やしての準備が必要ですので、手間がかかる一品です。
手間のかかるだけに、味が外れますと、気分が落ち込みそうになりますので、気合いが入ります。
刻んだズッキーニ、ピーマン、ナス、レンコン、ニンニク、人参、セロリ等の彩り野菜を、アンチョビガーリックをアクセントに、オリーブオイルとバルサミコビネガーで和えた、サラダ仕立ての一品です。
トッピングとして付いている、アーモンドとパセリを振りかけて、完成です。
よく冷やした麺にソースを絡ませて一口、「うっまっあ~~」の味でした。
これは夏場にピッタシの味わいです。
彩り野菜も適当な大きさがありますので、具だけ食べても「うっまっあ~~」の味わいです。
お皿に残りましたソースがもったいなく、最後の一滴まで「うっまっあ~~」といただきました。
これは文句のつけようがない完成度で、落合シェフの自信作だというのがよくわかります。
花の形態が独特で、見た目通りの名称ですので、忘れることはない【サギソウ(鷺草)】です。
ラン科ミズトンボ(サギソウ)属に分類される、多年草です。
花は唇弁が幅広く、その周辺が細かい糸状に裂ける様子が、白鷺が翼を広げた様に似ているのが、名前の由来です。
花には3~4センチになる長い<距>があり、この末端に蜜を貯めています。
花期になりますと茎は単立して高く伸び、先端近くに一輪から数輪の花を咲かせます。
湿地帯に自生していますが、この場合、一輪咲きが多い感じです。
「ヨルガオ」 や 「ハマユウ」 と同様に<口吻>の長いスズメガ科の「蛾」が、花粉媒介の役目を担っています。
特徴的な花形状ですが、ラン科にしては開花して4~5日で枯れてしまうのが、残念です。
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