体つきは円筒形状で細長くはありませんが、この幼虫も「尺取り虫」さんです。
チョウ目(鱗翅目)シャクガ科エダシャク亜科の「蛾」で、少し濁った淡い緑色をしており、背面に白い縦筋がありますので、同定は容易でした。
背面中央の縦筋は、細く切れ切れになっているのも特徴かもしれません。
幼虫はエゴノキ科(エゴノキ・ハクウンボク)のみの葉を食草としていますので、生育場所も限られています。
成虫は和名の「黒三筋白枝尺」の名称通り、白い前翅左右に3本ずつの黒い筋が入るきれいな姿で、花の蜜を求めて夜間に活動しています。
一枚目は後部より写していますので頭部は見えていませんが、顔つきは、 「トビネオオエダシャク」 と同様、丸くて大きな黄色の頭部に、目に似た大きな黒い斑紋と小さな斑紋があります。
チョウ目(鱗翅目)シャクガ科エダシャク亜科の「蛾」の幼虫で、「尺取り虫」です。同じ属として、4齢までは体表に黒と白の筋が入る模様が「トビネオオエダシャク」と良く似ていますが、終齢幼虫になりますと背面が白一色に変化します。側線は黒色で、胸脚も黒色をしています。
終齢幼虫ですので、これから土に潜って「蛹」になり、暑い夏・寒い冬を越して翌年の春に成虫として出現します。
和名の「広翅尖枝尺」は、成虫が広い翅を持つエダシャクの意味で名付けられています。
飛翔中している姿を目にしたときには、丸みがある体型の小さな昆虫ですので、「テントウムシ」かなと感じました【セマダラコガネ(背斑黄金虫)】です。
コウチュウ目(鞘翅目)コガネムシ科スジコガネ亜科の昆虫で、体長は8(~13)ミリほどでした。
薄茶色と黒色の斑模様が前翅にあり、体色は個体差があるようで、斑がなく全体が黒色のモノもいます。
櫛の付いた触角が体の割には大きく、この触角をアンテナのように広げていることが多く見受けられます。
広葉樹をはじめ、幅広い植物の葉を餌としており、活動時間が朝方8時頃から夕方と昼行性ですので、見つけやすい昆虫かもしれません。
別名、ハワイや北アメリカでにおいて農作物に多大な被害を与えたことから「オリエンタル・ビートル」と呼ばれ、原産地はフィリピンです。
写真のピントが甘いのですが、記録として残しておきたいので、お許し願います。
見つけたときには、「ムネアカオオアリ」かとおもいましたが、よく見ますと足が8本ありますので体色模様から、クモ目ハエトリグモ科アリグモ属の【ヤガタアリグモ】とみました。
頭部と胸部が分かれていること、胸部にも節があるようにみえることから、一見蟻そっくりの姿で、動いていますと区別がつきません。
蟻に姿を似せて蟻を安心させる擬態という説がありましたが、いまでは蟻に似せることで外敵から(先程の 「クロオオアリ」 でも述べていますが、蟻は肉食性で蟻酸も出しますので)身を守るための<隠蔽的擬態>とする説が有力のようです。
体長10ミリほどで動いていますときれいに撮るのは難しいのですが、一期一会の昆虫の出会いかもしれず、残念に感じる一枚になりました。
蟻は小さいので、人間から見れば弱肉強食の昆虫の世界では弱い存在と思われがちですが、肉食のモノが多く、活発に動き攻撃力もあり集団行動を取ることから、他の昆虫にとっては恐ろしい存在です。
蜂と蟻は一般的に別物として認識があるようですが、これは日本の蟻の多くが毒針を持たないこと、生殖時期以外には翅を持たないこと、地面で生活していることなどの印象からだと思われます。実際には、「スズメバチ」などと近縁なグループで、「スズメバチ」からみても、「ミツバチ」よりも近い仲間です。
【クロオオアリ(黒大蟻)】は、ハチ目(膜翅目)アリ科オオアリ属の「蟻」で、「ムネアカオオアリ」と並び、働き蟻は体長12ミリと日本列島に分布する約280種の蟻の中で最大となる大型種です。
全身が光沢のない黒灰色をしており、腹部の節(腹柄)の部分だけが黒光りしており、腹部には褐色を帯びた光沢のある短い毛が密生しています。
【クロオオアリ】は、小さな蟻のように行列を作らず、一匹ないし数匹で餌を探しますが、写真の蟻さんも一匹で動き回っていました。
前翅の色が赤系の昆虫としては、「アカサシガメ」や「ベニボタル」などがいますが、この【ベニカミキリ】もそうです。
甲虫目(鞘翅目)カミキリムシ科カミキリ亜科に属している「カミキリ」です。
体長17ミリ、前胸部・前翅は赤紅色で、前胸部には5つの黒紋があり、触角・頭部・脚は黒色をしています。
この種の幼虫はタケ類を食べて育ちます。
成虫の多くは樹木の樹皮を食べるモノが多いのですが、本種は花の蜜を食べる変わりものです。
良く似た「カミキリ」として、前翅のお尻側に黒い斑紋が左右に1個ずつあるのが「ヘリグロベニカミキリ」です。
なんともきれいなタテ筋模様の「芋虫」さんは、【トビネオオエダシャク】の幼虫です。
体長50ミリを超えていますので、終齢幼虫かとおもわれます。
チョウ目(鱗翅目)シャクガ科エダシャク亜科の「蛾」で、日本・シベリア・朝鮮に分布しています。
ヤナギ科・バラ科・ツツジ科・ミズキ科など幅広い樹木の葉を、食草としています。
成虫は明るい灰色地に灰褐色の帯が数本入った翅を持ち、樹木の幹などに貼りつくようにとまっています。
頭部・胸部~腹部の側面、および尾端が鮮やかな黄色で、気門付近は黒い紋となり、背面と腹面は灰白色でそれぞれに数本の黒線が入ります。
頭部には、眼と鼻かなとおもわせる黒い斑紋があり、なかなか愛嬌のある顔つきをしています。
「ジーピチチロジュジュッ、ピージュッジュチー」と、地鳴りのさえずりに澄んだ声を交えて大きな声で複雑に鳴いています。見上げますと電線に、【セグロセキレイ(背黒鶺鴒)】がとまっていました。
スズメ目セキレイ科セキレイ属に分類されている鳥類で、日本固有種とされることが多いようですが、ロシア沿海岸部や朝鮮半島などでも観察されているようです。
主に水辺の近くに棲み体長20センチ前後、頭から肩・背にかけて濃い黒色で、腹部が白色、胸部は黒色をしています。
「ハクセキレイ」と良く似ていますが、本種は目から頬・肩・背にかけて黒い部分がつながる特徴がありますので、鳴き声の違いとともに見分けがつきます。
下から見上げていましても飛び去る様子もなく、長い尾羽を上下に振りながら、一人カラオケを楽しんでいる様子でした。
前回紹介した 「マイマイガ」の幼虫 も、結構毛が長いですが、この【スジモンヒトリ(筋紋火取)】も、体全体が長い毛に覆われた「毛虫」さんです。
「毛」=「毒」という図式が閃きますので、天敵としても手を出しずらい形態と色だと思います。
大きく成長して「蛹」になり、 【スジモンヒトリ】の成虫 として孵化していきます。
どのチョウ目の幼虫もそうですが、見事な成虫の変身ぶりには驚かされます。
まだまだ若齢幼虫のようで体長2センチばかりでしたが、それなりに存在感のある「毛虫」さんです。
緑色の葉が鮮やかな 「ローズマリー」 の葉に、赤色の【ナミテントウ】が、動き回っていました。
「テントウムシ」は、日本国内に約160種ほど分類されていますが、黒紋の星の数で呼ばれているのは、「ナナホシテントウ」と、 「ニジュウヤホシテントウ」 だけです。
「テントウムシ」の多くは、<二紋型・四紋型・紅型・斑型>の範疇に収まる 【ナミテントウ】 に一括されてしまいます。
黒紋が多くある<斑型>の【ナミテントウ】ですが、数えますと12の黒紋がありました。
遺伝子学的には【ナミテントウ】なのでしょうが、やはり「ジュウニホシテントウ」と名付け、区別して呼んであげたくなります。
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