『劇場が終わるとき』@<真喜屋力>監督
5月
22日
2022年、72年間の営業に幕を下ろした沖縄最古の木造映画館・首里劇場の最後を、沖縄を代表する写真家<石川真生>が撮影する姿を追ったドキュメンタリー『劇場が終わるとき』が、2025年5月24日より公開されます。
1950年に建てられ、地域文化の中心としての役割を担った首里劇場は、やがて映画が斜陽産業となる中、成人映画専門館となります。3代目館長の<金城政則>は老朽化した劇場を20年近く守り続け、2021年には名画座へと転身させますが、その翌年にガンのため急逝、劇場は閉館することになりました。
解体の日を静かに待つ劇場に足を踏み入れた写真家の<石川真生>は、建物に染みついた人々の記憶や気配をフィルムに焼きつけようと試行錯誤を繰り返していきます。
老いと病を抱えながら撮影する<石川真生>の姿を映しだすほか、<金城政則>館長の甥が、家族で経営してきた劇場の思い出を語ります。さらに、幼少時より首里劇場を知るNPO法人「シネマラボ突貫小僧」代表の<平良竜次>、かつて上映された成人映画にも出演した女優<ほたる>らも出演し、首里劇場へのそれぞれの思いを明かします。オムニバス映画『パイナップルツアーズ』の1話を監督し、興行や宣伝の立場からも映画に携わってきた<真喜屋力>が長編初監督を務めています。