ドイツ下院選挙
2月
24日
23日、ドイツ連邦議会(下院)選挙が行われました。<アンゲラ・メルケル前首相>が所属した最大野党の保守「キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)」が支持率首位で、4年ぶりの政権奪還の公算が大きくなっています。
争点は難民や移民問題で、「極右」と称される反移民の右派「ドイツのための選択肢(AfD)」が、前回・2021年の選挙から得票率を倍増させ第2党に躍進する勢いです。<トランプ米政権>との溝が表面化する欧州で大国ドイツの行方に注目が集まります。
単独過半数に達する党はないとみられ、今後の連立交渉が焦点となります。(AfD)と連立を組む政党はなく、同党の政権入りの可能性は極めて低く、最新の世論調査の支持率は(CDU・CSU)が29%、(AfD)が21%で続いています。
連立与党の<ショルツ首相>の「中道左派、社会民主党(SPD)」は3位となっています。環境保護派、「緑の党」はロシアのウクライナ侵攻後のエネルギー価格高騰や景気低迷の中、政権が財政政策などで内紛を繰り返したことで支持率が低迷でした。連立を離脱した中道の「自由民主党(FDP)」は議席獲得が微妙な情勢です。
今後は「キリスト教民主・社会同盟」が新たな政権の枠組みを決める連立協議を主導する見通しで、交渉の相手として地元メディアは「社会民主党」や「緑の党」の名前を挙げています。
そして次の首相には「キリスト教民主・社会同盟」の<フリードリヒ・メルツ>氏が就任することが見込まれています。