『勝ちゃん』@<藤本幸久 &影山あさ子>監督
10月
9日
太平洋戦争下の沖縄で生まれた漁師<山城善勝>さんの人生を通して、戦後の沖縄を描いたドキュメンタリー『勝ちゃん』が、2024年10月12日より公開されます。。
沖縄本島北部の国頭村で「一人追い込み漁」を編みだし、海に潜ってグルクン(タカサゴ)の群れをたった1人で網に追いこむ、〈勝ちゃん〉こと<山城善勝>さんです。
沖縄戦最初の大規模空襲「10・10空襲」の6日前である1944年10月4日に生まれた〈勝ちゃん〉は、県民の4人に1人が亡くなった沖縄戦を0歳で生き延びました。戦後、焼け野原となった沖縄では、土地も畑も米軍基地にとられていたため、庶民が食べるものは海のものしかなく、それが漁師〈勝ちゃん〉の原点となりました。その後、沖縄では6歳の少女が米兵に殺された由美子ちゃん事件、宮森小学校米軍機墜落事故、コザ暴動、辺野古新基地建設などさまざまな事件や事故が起きましたが、それらはすべて〈勝ちゃん〉自身の体験でもありました。
映画では、〈勝ちゃん〉の人生と重ねあわせながら戦後の沖縄を描くとともに、どんな時代も〈勝ちゃん〉の人生を支えてきた沖縄の海で繰り広げられる、優れた漁師の本気の世界を映し出しています。
監督は、『圧殺の海 沖縄・辺野古』(2015年)・『高江 森が泣いている』(2016年)など沖縄の米軍基地問題などを主題としたドキュメンタリーを多数てがけてきた、<藤本幸久>と<影山あさ子>が務めています。