20日のニューヨーク外国為替市場で円相場は4営業日ぶりに反発し、前日比25銭円高・ドル安の「1ドル=143円55~65銭」で取引を終えています。米長期金利が低下し、日米金利差の縮小観測から円買い・ドル売りが優勢になりました。
米株式相場が午後に下げ幅を広げ、低リスク通貨とされる円が買われやすくなった面出ています。もっとも、市場予想を上回る米経済指標は円の上値を抑えています。
20日発表の11月の英消費者物価指数(CPI)は前年同月比(3.9%)上昇し、2021年9月以来の低水準となりました。上昇率は市場予想(4.4%)を下回っています。主要な中央銀行が来年に利下げに踏み切るとの観測が広がり、欧米国債が買われています。米10年物国債利回りは7月下旬以来の水準に低下しました。
20日の米株式市場で主要3株価指数はそろって反落し、ダウ工業株30種平均株価は前日比「475ドル92セント」安で終えています。ダウ平均株価は前日まで連日で過去最高値を更新しており、主力株に持ち高調整の売りが出やすい状況でした。投資家のリスク回避姿勢が強まったことも、円相場を支えています。