『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』でベネチア国際映画祭の金獅子賞、『海は燃えている イタリア最南端の小さな島』でベルリン国際映画祭の金熊賞と、それぞれドキュメンタリー映画で最高賞を受賞している<ジャンフランコ・ロージ>監督が、3年以上の歳月をかけ、イラク、クルディスタン、シリア、レバノンの国境地帯で撮影したドキュメンタリー『国境の夜想曲』が、2022年2月11日より公開されます。
9・11米同時多発テロやアラブの春、そしてアメリカのアフガニスタンからの撤退。さまざまな情勢によって巻き起こる侵略、圧政、テロリズムなどにより、多くの人々が犠牲となり、数多の痛みに満ちた土地を、<ジャンフランコ・ロージ>監督は通訳も伴わずにひとりで旅をし、土地に残された母親や子ども、若者たちの声に耳を傾けます。
母親たちの哀悼、子どもたちの抱える癒えない痛み、精神病院の患者たちによる政治の無意味さについての演劇など、<ジャンフランコ・ロージ>監督が旅の中で見聞きしたものを通し、暗闇の中に一条の希望を見いだし生きようとする者たちの姿を浮かび上がらせています。
2020年イタリア・フランス・ドイツ合作製作で、第77回ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品です。
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