米航空宇宙局(NASA)は、宇宙開発企業スペースXの使用済みロケットが現在の軌道を進めば3月4日に月の裏側に衝突する見通しであることについて、「刺激的な研究機会」だとし、衝突で形成されるクレーターを調査する方針を明らかにしています。
科学目的の意図的な月への衝突は過去に例がありますが、偶発的な衝突が観測されるのは今回が初めてとなります。
使用済みロケットは2015年2月11日、(NASA)の米宇宙天気観測衛星「DSCOVR(ディスカバー)」を宇宙に運ぶ際に使われた「ファルコン9」です。ロケットは2段式で、2段目が使用済みとなった後、「カオス軌道」を漂ってきましたが、今年1月に月にかなり近いところを通過した後、軌道を変えています。
地球からは、衝突の様子をリアルタイムで見ることはできません。(NASA)の月周回探査衛星「ルナ・リコネサンス・オービター」も観測できる地点にはありませんが、衝突の前後を検証するための画像撮影に使われる可能性がありますが、クレーターを見つけるのは容易ではなく、数週間から数か月かかるかもしれないとされています。
衝突する2段目の重量は4トン、速度は時速9000キロと分かっており、形成されるクレーターや、衝突によって舞い上がる物質を研究すれば、月の研究に寄与するとみられています。
- ブログルメンバーの方は下記のページからログインをお願いいたします。
ログイン
- まだブログルのメンバーでない方は下記のページから登録をお願いいたします。
新規ユーザー登録へ