消える言葉、追加の言葉@「三省堂 国語辞典」
12月
7日
1990年代に渋谷を中心に流行した「コギャル」(顔を黒く焼いたりする、ファッションがはでな女子高生など)。改訂前は記載があった「コギャル」という言葉は消えてしまいます。
三省堂は、「コギャル」は、そういうファッションの方もいないし、検索もされていない。「コギャル」は、今の方々が使っている言葉からは遠のいたという判断をしています。
他にも、電信音の着信音だけだった携帯電話に大きな変化をもたらした「着メロ」。2014年に発売された第7版ではしっかり記載されていましたが、今回発売される第8版では「着メロ」が消えてしまっています。
携帯電話にまつわる言葉では、「着うた」や「携帯メール」に「赤外線通信」などの言葉も今回、姿を消しています。また、今では「キャビンアテンダント」と呼ばれる「スッチー」や東京メトロに名称が変わるなどした「営団」なども最新版には記載がありません。
一方、新しく辞書に入る言葉には「黙食」や「おうち〇〇」「人流」などのコロナ禍に広まった言葉が追加されています。さらに「着メロ」などに変わって、「チル」(のんびりとくつろぐこと)や「ぴえん」(小声で泣きまねをするときのことば。また、小さく泣く声)など、スマホにまつわる言葉も新たに追加されています。他にも、スマホでネットショッピングをする人が増え、「置き配」も新たな言葉として加わった。
三省堂では5人の編集委員が中心となって、まず「削除する言葉」と「新たに加える言葉」を挙げていく。そして、議論をした上でメンバーに異論がなければ、消すか加えるかが決定となり、辞典を編集していくといいます。
一般の方々の生活語彙として広く使われているか、そして、流行語ではなく長く使われているか。その2点が大きな要素となっているようです。