今年の読書(107)『十津川警部の抵抗』西村京太郎(光文社文庫)
12月
27日
物語は、元刑事で「十津川」警部の部下であった私立探偵の「橋本豊」への奇妙な以来から幕を開けます。現在刑務所に入っている殺人犯「浜田功」の無実を証明すれば1千万を払うという破格の依頼でした。
ところがこの依頼人である「広池」弁護士が打ち合わせ中の芦原温泉で絞殺され、訪れていた「橋本」が殺人犯として福井県警に逮捕されてしまいます。
「橋本」の無実を信じる「十津川」は、なぜ「浜田」は上告しなかったのかと、「浜田」の周辺を調べ始めますが、お決まりの筋書き上司「三上」部長から横やりが入り苦悩しながらも、上層部や福井県警の圧力に抵抗しながらも、「十津川」は事件の裏側に隠された多重構造の犯罪に立ち向かっていきます。