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「承久記絵巻」全6巻が約80年ぶりに再発見@京都文化博物館

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鎌倉幕府が朝廷に圧勝し、明治維新まで600年超続く武家政治が確立する転換点となった「承久の乱」(1221年)を描いた「承久記絵巻」全6巻が約80年ぶりに再発見されています。京都文化博物館(京都市中京区)が26日、発表しました。軍記物語「承久記」を基にした絵巻で、1939(昭和14)年の記録を最後に所蔵者が分からなくなっていました。

「平家物語」をはじめ中世の4大軍記物語で唯一、絵巻の詳細が確認されていなかったため、承久の乱の絵画表現が初めて分かる貴重な資料だといいます。

絵巻はいずれも幅約50センチ、長さは15メートル前後。収められた木箱には、絵は室町時代から戦国時代にかけて活躍した絵師の<土佐光信>、詞書は能筆で知られた「月輪禅定太閤」こと関白<九条兼実>(1149~1207年)によると記されていましたが、料紙(和紙)に施された金泥の装飾や絵の色遣いなどから、江戸前期に制作されたとみられています。絵も詞書も複数の作者で手分けし、同時期に完成したとも考えられるとか。

絵は36場面あり、鎌倉幕府3代将軍<源実朝>が討たれる直前に鶴岡八幡宮(神奈川県鎌倉市)を参拝している様子から、文武に優れた<後鳥羽上皇>が幕府執権<北条義時>の追討を命じて敗れ、隠岐(島根県)に流されるまでが描かれています。第2巻には、<後鳥羽上皇>の動きを知らせる御家人と<義時>の姿が描かれていますが、<義時>の肖像はこれまで他に例がないといいます。詞書は鎌倉時代か南北朝時代に成立し、活字本などで広く普及した版の承久記に最も近く、大きな相違点はありません。
#ブログ #博物館 #絵巻

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