「ミカンコミバエ」九州各地で確認
9月
1日
「ミカンコミバエ」は体長7ミリほどの小バエの一種で、東南アジアや中国南部、台湾に広く生息。ふ化した幼虫が果物などの中身を食い荒らし、収穫できなくなる被害がでます。国内では1919年に沖縄で初めて確認されています。1986年に「根絶」。その後も毎年のように飛来していますが、「定着」には至っていません。
正確な飛来経路は不明。6~7月に日本付近に停滞する梅雨前線に向かって、南方から流れ込む気流に乗って飛んでくるとみられています。同様に台風との関係も指摘されています。今年の確認数が多いのは、前線が長期間とどまる「長梅雨」の影響がある、と関係者はみているようです。
鹿児島県によりますと、8月24日現在、18市町村で89匹を確認。雌のにおいで雄をおびき寄せる調査用のわなを約400カ所に設置しており、確認した場合は半径1キロ圏内に殺虫剤を染み込ませた「誘殺板」を設けるなど対策を施しています。九州ではこのほか熊本県6匹、福岡県3匹、長崎、宮崎両県で1匹ずつを確認されています。