気になる新種の蟻「ガマアシナガアリ」
7月
30日
餌が乏しい洞窟内でアリが社会を維持するのは難しく、発見は国内初で、世界でも2例目。これまでも世界各地の洞窟で数種のアリ類が発見されていますが、多くはその後、洞窟以外からも採集されています。確実に洞窟性と考えられるのは、2003年にラオスで発見された「ハシリハリアリ」のみという。ニュージーランドの国際的な動物分類専門誌「Zootaxa」電子版に発表されました。
アマチュア研究家の<名嘉猛留>さんが同県中城村の小さな洞窟で採取。九州大総合研究博物館の<丸山宗利>准教授(昆虫学)との共同研究で新種と分かりました。沖縄の方言で洞窟を意味するガマを冠して「ガマアシナガアリ」と命名されています。
体は薄い黄色で、体長は8ミリ程度。目が小さく、脚と触角が長いなど洞窟で暮らす生物の特徴を持ち、周辺の森林では見つけられていません。洞窟内の割れ目に巣があり、コウモリの糞(ふん)を食べているとみられています。