今年の読書(46)『儚い羊たちの祝宴』米澤穂信(新潮文庫)
4月
7日
初めて読む著者の作品ですが、米澤流暗黒ミステリーの真髄を感じ取ることができました。
どの短篇も上流社会と言いますか、資産家の家庭や家族を中心に構成された物語で、残酷なまでのサスペンスを楽しむことができます。
特に物語の最後の一行がどれも秀逸で、この一行を書くために、著者はそれぞれの伏線を貼りめぐらしている感があります。
ミステリー愛読家らしく、著名な作家や作品がたくさん出てきますが、予備知識を持たずとも、作品の流れの中で理解できるように仕向ける文章力に、感心しました。
古典的な手法での作品ですが、謎解きのミステリー物とは別物の、ウイットに富んだ短篇集でした。
投稿日 2012-04-08 07:32
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投稿日 2012-04-08 16:44
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投稿日 2012-04-10 08:18
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投稿日 2012-04-10 17:26
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