『円卓』西加奈子(文藝春秋)
3月
31日
家族から愛されている<こっこ>は、家族や学校に不満ばかりが募り、「うるさいぼけ」と口が悪く、偏屈な性格ですが、逆に「孤独」に魅力を感じています。
<こっこ>の身の回りに起こる学校や家族との出来事を中心に、ひと夏の経験を通じて成長していく姿が、大阪弁の会話でユーモラスに描かれていました。
タイトルの『円卓』は、狭い公団に住む<渦原家>の食卓が、廃業した中華料理店から貰い受けてきたもので、物語の脇役としてうまく利用されています。