暖かい日が続き、今年最初(983)番目としての昆虫記の登場は、カメムシ目 マルカメムシ科マルカメムシ属の【マルカメムシ】が、冬眠からお目覚めのようです。
カメムシ一般と異なってとても丸っこい形をしており、本種は日本ではそのもっとも普通の種です。体型は丸形に近く、また小循板が大きく広がって腹部背面を広く覆い、前翅も後翅もほぼその下に折り畳んで収納されています。
体長は5~5.5ミリ程度。背面は暗黄褐色で光沢があり、黒い点刻が密に分布する。頭部は小さくて暗黄褐色で中央に溝があって黒2本の筋があります。
【マルカメムシ】の幼虫は成虫とずいぶん形が異なります。まず背面が成虫のように盛り上がらず、やや平らな円盤状の形をしており、それに腹部の縁が波状で、色は緑色で、全体に直立した毛で覆われています。
成虫は植物の根元や石の下など、比較的浅い地中に数頭が集まって越冬します。4~6月に成虫が食草の上に産卵する。食草はクズ、フジ、ヌスビトハギ、ダイズ、アズキ、ノイバラ、ウツギ、アケビ、ミカンなどが知られていますが、主なものはマメ科植物です。
12月に入りました。12月3日の神戸は、気温「5.0度~12.0度」でした。
サトイモ科オランダカイウ属の「カラー」の葉の上にいるカマキリ目カマキリ科の【オオカマキリ】ですが、遭遇した時間は<12:30>頃ですので、気温は「10.5度」です。
成虫の活動期間は、図鑑等では8月から10月前後ですが、温暖化の影響もあるようで、長命な個体が見受けられるようですと【オオカマキリ】(10)でも記していますが、同じ個体なのか区別もできず、観察記録として残しておきたいと思います。
以前のカメムシ目アワフキムシ科の【シロオビアワフキ】は遠くからの撮影で、全体像よりも記録優先と割り切りましたが、今回は【シロオビアワフキ】を、近くで捕らえることができました。
体長11ミリほどですが、今回は名称の由来となる翅に白い横帯が、きれいに見て取れると思います。白い帯の両側は色が濃く、黒くなります。後肢脛節に2対の棘をもっています。
4月頃孵化して泡の巣を作り、6月頃羽化して成虫になります。ヤナギ,マサキ,ヨモギ,ノブドウ,クワ,バラなどに寄生します。
11月25日の神戸は、気温「10.5度~18.0度」でした。カマキリ目カマキリ科の【オオカマキリ】ですが、成虫の活動期間は、図鑑等では8月から10月前後ですが、温暖化の影響もあるようで、長命な個体が見受けられるようです。
体調と腹部の体系からメスのようですが、無事に産卵を澄ませているのかが気になるところです。
メスは、植物の枝に200個ほどの卵が入った泡状の<卵鞘>を産み付けますが、それを一つだけではなく、天敵から逃れ生存率を高めるために2~5個に分けて産み分けます。
一つの<卵鞘>から無事に成虫に育つのは2~3匹といった狭き門を経て成虫になります。
昆虫好きとして、ここの所(976)ハエ目・(977)ハチ目に続き今回(978)も手こずりました。いやとなるほど「ハエ」の仲間たちと突き合わせました。
特に翅にある黑紋は大きな決め手になると思い、最終的にはハエ目「ケバエ科」の仲間だろうと資料と見比べたどり着き、最終的にハエ目(双翅目)糸角(長角)亜目ケバエ科「ウスイロアシブトケバエ」のオスと同定しました。
「ケバエ科」は、世界中で約7属700種が記録されているようで、日本には5属36種ほどが知られていますが、図鑑にはすべてが記載されていません。
気温が下がり、昆虫の活動も終焉を迎える時期だけに、見つけますと心躍りますが、前回(976)の同定できない〈ハエ目〉の昆虫に続いて、今回は〈ハチ目〉の昆虫が同定できませんでした。
体長20ミリほど、いびつな飛び方をしている昆虫を見つけ、壁に留まったところを撮影しました。天敵の捕獲から逃れてきたのでしょうか、よく観察しますと、左側の触角と翅がない状態でした。2枚の翅の1枚がないだけに、飛翔状況がおかしかったのも納得です。
長い触角とくびれた腹部の形状から〈ハチ目〉の昆虫だとまでは分類できますが、その先の〈科・属〉まで進めませんでした。
今回も、後日の判明のために記録としておきます。
種々の資料の写真と見比べて、同定すべく時間をかけたのですが、わかりませんでした。
翅が2枚という特徴でハエ目(双翅目)という大枠で、姿・形から、キアブモドキ科かなの仲間かなとまで進んだのですが、「フトヒゲナガキアブモドキ」に似ていますが決定打にかけて、同定できていません。
とりあえず。記録として残しておきます。
全長15ミリ、橙色の体色に黒いコブが目立つチョウ目(鱗翅目)マダラガ科クロマダラ亜科の【タケノホソクロバ】の幼虫です。
幼虫には、多数の毒棘(毒針毛)があり、人が素手で触れると疼痛や膨疹を生じ、アレルギー反応による皮膚炎を生じることもあります。
幼虫の食草はタケやササなどです。孵化後、竹や笹の葉裏に密集して張り付き、葉を食べながら移動します。成長するに従い分散し、長さ約10〜15ミリ、太さ約2ミリになると、食草の葉裏から糸を垂らして、続々と地表に落下し、分散して、単独で活発に移動するようになります。地表に落下後、地面を這いずっていることはほとんどなく、近くの壁などに登って動き回ります。体色が橙色で黑コブもあり、目立ちます。ちなみに頭部は右側です。
成虫は体長約10ミリ、開張20ミリ内外で全身が黒色。毒はありません。
バッタ類としては、留まっているときの後ろ脚は、危険を察知するとすぐに跳躍できるように体に沿うようにたたんでいる姿勢が普通だと思いますが、なぜか、拡げて踏ん張っていますバッタ目バッタ科ツチイナゴ属の【ツチイナゴ(土蝗)】です。
【ツチイナゴ】は、独特の模様がある褐色、黄褐色のバッタです。成虫の体長はオスが5オミリ、メスが60ミリほどになります。体型や大きさはトノサマバッタやクルマバッタに似ていますが、全身が褐色で、細かい毛が生えています。背中には黄白色の線が頭部から尾部まで走っていて、複眼の下に黒い線、胸部の側面にも黒い縦しまが見られます。
日本に分布するバッタ類は卵で越冬する種類ばかりですが、【ツチイナゴ】の活動時期は丁度半年分逆転しており、成虫で越冬します。成虫は10月ごろから現れはじめ、冬になりますとそのまま草原の枯れ草の下などで越冬します。春になると再び活動し、6月頃まで成虫は活動しています。他のバッタ類が成虫として活動する夏頃には、【ツチイナゴ】はまだ幼虫です。
夏場の草木に緑が多い幼虫期の体色は緑色をしており、秋・冬の成虫時には枯れ木に合わせて茶褐色をしているほうが、周辺になじむ擬態色となり目立たず、自然界での生態の変化に感心してしまいます。
運よく、カマキリ目カマキリ科の褐色の【オオカマキリ】の横側から撮影できましたので、前脚の<鎌>のトゲなどがきれいにとらえることができました。
【オオカマキリ】としては、今年初めての遭遇でした。目測ですが100ミリ近い体長ですので「メス」かもしれません。
「カマキリ」は、日本には、カマキリ科(オオカマキリ・チョウセンカマキリ・ウスバカマキリ・コカマキリ・ハラビロカマキリ)、コブヒナカマキリ科(ヒナカマキリ)、ハナカマキリ科(ヒメカマキリ・サツマヒメカマキリ)に属する3科13種が生息しています。体色として、緑色タイプと褐色タイプがいますが、なぜ体色が代わるのかは、突き止められていないようです。
また、なぜ褐色型でも前翅の部分は必ず緑色になるというのも不思議に思っています。
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