「レオパレス21」 や 「大和ハウス工業」 の物件で建築基準法違反が相次いで発覚した問題で、国土交通省は28日、有識者検討会の提言に基づく再発防止策を公表しています。
工事の監理者から不正に関する通報を受け付ける窓口の設置や、両者のような大手業者向けに品質管理指針を作ることを盛り込んでいます。
が、社員として雇われの立場の建築士として、通報という行為を行うものなのか疑問ですし、大手業者として品質管理指針もしくは設計の特記仕様書の作成は当然存在するはずで、どのような有識者の提言なのか、疑問に感じてしまいました。
検討委員会は、両者の不正に関わった建築士を処分することを求めているとのことですが、免許取り消しの処分まで科すのかも明言されていません。
指針では、業者が住宅の規格を作る段階で建築基準法を満たしているかを、商品企画部門と技術部門で二重チェックすることを求める方針だそうですが、これまた施工業者として当然の行為で、建築現場を知らない有識者を集めたのかと疑問だらけの提言に呆れています。
化粧品・雑貨販売の「アクサス」(徳島市)は28日、神戸・六甲山上で酒類の蒸留事業に乗り出すと発表しています。神戸市灘区六甲山町の遊休施設を活用し、2020年11月からウイスキーやスピリッツ類の製造を始めます。六甲山ブランドで国内外に蒸留酒を販売するほか、施設見学や試飲ができるスペースも併設し、山上に観光客を呼び込む計画で、神戸市は山上のにぎわいを生み出す事業として選定し、建物の改修費を補助します。
「アクサス」は2006年設立。主に化粧品や雑貨などを扱う店舗を四国や関西で展開するほか、酒類の輸入卸も展開。国内外で市場が広がる蒸留酒の製造に進出することにしました。
製薬会社の保養所だった建物を今年5月に取得。蒸留器や熟成用のたるを導入し、年間1万1千リットルの生産を目指します。周辺のホテル宿泊者が徒歩で移動できる立地をいかし、食堂だったスペースをバーに改装して試飲できるようにする計画だそうです。
兵庫県内の地ウイスキーとしては、「あかし」を販売している「江井ヶ島酒蔵」(兵庫県明石市大久保町西島919番地)がありますが、「六甲」の名を冠した地ウイスキーの登場を待ちたいと思います。
来年春開業予定として建設中のサッカー、ラグビー、アメリカンフットボールなどの専用球技場「京都府立京都スタジアム」(京都府亀岡市)について京都府は25日、命名権(ネーミングライツ)の優先交渉先に京セラ(京都市伏見区)を選んだことを明らかにしています。
名称はサッカーJ2の1922年に創設された「京都紫光クラブ」が前身の「京都サンガFC」のホームとなることを踏まえ「サンガスタジアム by Kyocera」となります。
毎年1億円を20年間支払う契約内容で、詳細は今後詰められるとか。スタジアムを運営する指定管理者も、企業運動会やスタジアムウエディングなどでの活用を提案した事業者を内定しました。
JRAは24日、2025年に100周年を迎える京都競馬場記念事業の一環として行う施設全体の一体的整備工事の概要を発表しています。
グランドスワン(1980年竣工)の改築、ビッグスワン(99年竣工)の改修に加え、円形のパドックは楕円形となります。それ以外では、歩道などスタンドの周辺施設、厩舎エリアの建物や馬場の路盤改修など多岐に及ぶ模様。
工事期間は20年2月~24年3月を予定していますが、開催休止期間は20年11月~23年3月までの2年4か月間。G1は来年の菊花賞が休止前の最後となります。リニューアル最初のG1は、23年4月の天皇賞・春になる見込みで、ビッグスワンの改修は同年夏以降に取りかかる予定です。開催の振り替え先の競馬場は未定。ビッグスワンでは休止期間中も通常通り発売、払戻業務を行ないます。
なお、芝コース、ダートコースで路盤改修が行われますが、コースの線形(レイアウト)は変更されません。
イタリアミラノにあるイタリア・セリエAの「ミラン」と「インテル」が本拠地である「スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ」(通称:サン・シーロ)を解体し、新スタジアムの共同建設で合意に達したようです。英メディア『サン』などが現地時間の23日に報じています。
「サン・シーロ」は1926年に完成し、1926年から「ミラン」が1948年からは「インテル」が共同でホームスタジアムとして使用しています。以前から解体されるという報道がされていていました。
伊メディア『フットボール・イタリア』によりますと、両クラブは「サン・シーロ」の解体と新スタジアムの建設で合意に達したとのこと。新スタジアムの建設費用は6億3000万ポンド(約861億円)で、2022/23シーズンまでには完成させる意向であるといいます。
また、新スタジアムの収容人数は現在の7万8000人から6万人に減るようです。この新スタジアムのモデルとなるのは、アメリカNFLの「ニューヨーク・ジェッツ」と「ニューヨーク・ジャイアンツ」が本拠地とする「メットライフ・スタジアム」だそうです。
多くのサッカーファンが通い詰めた「サン・シーロ」は100年近い歴史に幕を閉じることになります。新スタジアムは「サン・シーロ」の隣に建設され、同時に「サン・シーロ」は解体される予定となっているようです。
賃貸アパートの施工不良問題が発覚した「レオパレス21」は21日、同社が設計・監理し、他の事業者が施工した「他社物件」で、766棟に不備があったと発表しています。防火や防音のために各戸を隔てる「界壁」が設置されていないことなどが確認されました。
自社が施工した不備のある物件は5月末時点で1万6766棟に上っており、施工不良物件がさらに上積みされたことになります。
施工不良問題をめぐっては、これまで自社物件のみを調査してきましたが、他社施工の物件も多く存在することから、他社物件も国土交通省が調査、報告するよう「レオパレス21」側に指示していました。
「レオパレス21」 の施工不良問題が取りざたされている中、またもや発覚した 「大和ハウス工業」 の手抜き工事に、唖然とするしかありません。
「大和ハウス工業」は18日、国の認定を取得していない基礎を使った賃貸アパートや戸建て住宅が、新たに約1900棟見つかったと発表しています。不適切物件は従来の公表数から倍増し、約4千棟になっています。同日、社長直轄の法令順守部門を設けるなどの再発防止策も発表していますが、業界大手のずさんな管理体制が明らかになり、ブランド力の低下は避けられない状況です。
「4月に不適切な物件2000棟超があると公表」 しましたが、対象物件を抽出する方法に不備があったといいます。再調査した結果、不適切物件は合計で3955棟に上っています。新たに判明した物件の所有者や入居者には18日から説明を始めています。今後、第三者機関も交えて安全確認を進め、基本的に引っ越しや建て替えは必要ないとの姿勢ですが、希望があれば転居費用などの補償に応じるといいます。
同日、外部調査委員会がまとめた最終報告書も発表しています。調査委員会は問題が起こった原因として、設計者に国の認定制度を守らせる体制が整っていないうえ、本社と現場の情報共有が不足していたとのことですが、「国の認定制度を守らせる体制」は当然のこととして、設計者の資質を疑わざるを得ません。
世界遺産「厳島神社」(広島県廿日市市)で17日、海上に立つ奈良の「春日大社」と敦賀の「気比神宮」の大鳥居と並ぶ日本三大大鳥居の改修工事が、老朽化で損傷が激しくなったため始まっています。
工事終了時期は未定で、7月20日以降は大鳥居全体がシートで覆われますが、目が粗いため方角によってはシルエットが見えるとのこと。
国の重要文化財に指定されている「大鳥居」は高さ約16メートルで、満潮時には海上に浮かぶように見えることから神社の象徴となっています。現在の大鳥居は<平清盛>の造営時から8代目で、1875(明治8)年に建立されています。檜皮ぶきの屋根のふき替えや柱の再塗装をする他、破損状態を調査し、今後の修理方針が決められます。
高度経済成長期に日本住宅公団(現:UR都市機構)が全国各地に建設し、上から見ると星のような形をしていることから名付けられた集合住宅が「スターハウス」です。
近年は建て替えなどで多くが取り壊されましたが、東京・北区の赤羽台団地では全国的にも珍しい保存活動が進められています。一時は解体の危機もありましたが、日本建築学会の要請で保存が決定しています
赤羽台団地に「スターハウス」が誕生したのは1962(しょうわ37)年。直方体の住棟が規則正しく配置された団地の中で、星形の住棟は景観に個性をもたらしました。
「スターハウス」は1960年代にかけて全国で広がりを見せましたが、今日では老朽化などでその多くが姿を消しています。赤羽台のものも例外ではなく、2000年代からはじまった団地の建て替え事業で3棟が解体の危機に瀕していました。
そうした状況に「待った」をかけたのが日本建築学会でした。赤羽台の「スターハウス」が「高度経済成長期の団地空間を後世に伝える」建築物であると評価し、2018年7月にURに対し「スターハウス」の保存と有効活用を要請、URはこれに応じ、「スターハウス」3棟の保存を決定しました。今後、「地域活性化や情報発信の拠点として利用すること」を予定しています。
大丸と松坂屋を運営するJ・フロントリテイリングは、大丸心斎橋店(大阪市中央区)本館の建て替え工事後の開業を9月20日(金・大安)にすると発表しています。
86年ぶりとなる本館建て替えで、2016年から工事に入っていましたた。370店舗が入居予定。地上11階、地下3階建てで、売り場面積は約4万平方メートルと約3割増えています。
宝飾品や化粧品売り場では大丸が商品を仕入れ、販売します。4階から上は東京・銀座の複合商業施設「GINZA SIX(ギンザシックス)」のように入居店舗から賃料を得る専門店を充実させます。
建て替え前の本館は米国出身の建築家<ウィリアム・メレル・ヴォーリズ>が設計し、歴史的な建造物として知られていました。御堂筋側の外壁や、天井やエレベーターの周囲に施されたアールデコ調の装飾は再利用されています。
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