「紅(あか)テント」の公演でアンダーグラウンド演劇の旗手として絶大な人気を誇り、数多くの独創的な舞台を作り上げた、劇作家で演出家、俳優の<唐十郎>さん(1940年2月11日生まれ)が、4日夜、都内の病院で急性硬膜下血腫のため亡くなりました。84歳でした。
<唐十郎>さんは東京都の出身で、明治大学文学部演劇学科に入学、在学中から俳優として活動し、卒業後「状況劇場」を旗揚げ、1967年には東京 新宿の花園神社で「紅テント」を張って公演を行うなど、アンダーグラウンド演劇の旗手として絶大な人気を誇りました。
状況劇場の解散後、1989年には劇団「唐組」を結成、<唐十郎>さんは劇作家、演出家、俳優としてテント公演を精力的に行い、数々の独創的な作品の上演を続けてきました。
2003年には、長崎の諌早湾の干拓問題から着想した「泥人魚」で、多数の戯曲賞や演劇賞を受賞しています。
小説家としては、1983年に『佐川君からの手紙』で芥川賞を受賞しています。
また、2021年、現代演劇をはじめとする文化芸術に多大な影響を与えたとして文化功労者に選ばれています。