3日の米株式市場でダウ工業株30種平均株価は反落して始まりました。イスラエルとイランを巡る中東の地政学リスクが高まることへの懸念が相場の重荷となっています。4日に9月の米雇用統計の発表を控えて持ち高調整の売りも出ているようです。
イスラエルがイランによる弾道ミサイル攻撃への報復を数日以内に始めるとみられ、イランの核施設や石油施設が標的となる可能性があります。イスラエル軍とレバノンのイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラの戦闘も激しくなっており、中東情勢の緊迫化が嫌気されています。
1日に始まりました米東海岸の港湾労働者のストライキによる物流停滞への影響も懸念されています。ダウ平均株価指数や多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は週初に最高値を更新しており、高値警戒感や割高感からも主力株への利益確定売りが出やすくなっています。
一方、ダウ平均の構成銘柄ではありませんが「エヌビディア」が(3%)あまり上昇し、半導体株の一角が連れ高しています。2日夕に米CNBCの番組に出演したエヌビディアの<ジェンスン・ファン最高経営責任者(CEO)>が次世代人工知能(AI)向け半導体「ブラックウェル」の需要が「常軌を逸している」と述べたことを手がかりに買いが入っているようです。
ダウ平均株価は、前日比184ドル93セント(0.44%)安の4万2011ドル59セントで終えています。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は、前日比6.65ポイント(0.037%)安の1万7918.48でした。
S&P500種株価指数は、前日比9.60ポイント (0.17%)安の5699.94でした。