<藤井聡太王位>(22/竜王・名人・王座・棋王・王将・棋聖の七冠)に<渡辺明九段>(40)が挑む将棋の伊藤園お~いお茶杯第65期王位戦7番勝負第5局が、28日、29日の両日、有馬温泉(神戸市北区)の老舗旅館「中の坊瑞苑」で行われました。
両対局者が前日の手順を再現した後、立会人の<福崎文吾九段>(64)が先手番の<藤井聡太王位>の封じ手「5六歩」(45手目)を読み上げ、2日目の戦いが始まりました。
初日は<渡辺明九段>が雁木の戦型に誘導した上で、6筋からの突破を目指して積極的に攻め、<藤井聡太王位>が巧みに対応。<藤井聡太王位>の封じ手は、控室で最有力とされた手で、<渡辺明九段>の角の働きを弱める狙いです。<藤井聡太王位>が5五銀(47手目)と打ち込んで、5筋の攻防が続く中、<藤井聡太王位>がすぐに相手の角を取らず、7八玉(53手目)と引いて自玉を安定させています。
先手の<藤井聡太王位>が<渡辺明九段>を97手で下し、シリーズ対戦成績を4勝1敗とし、王位5連覇を達成しています。王位連続5期獲得により、早くも
「永世棋聖」に次いで2つ目の永世称号となる「永世王位」を手にしています。永世二冠の資格獲得の最年少記録となり、<羽生善治九段>の24歳9カ月を大幅に更新する22歳1カ月での獲得となりました。
過去に「永世王位」を獲得しているのは、<大山康晴15世名人>、<中原誠16世名人>、<羽生善治九段>の3人のみです。