【ヤスデ(馬陸)】は、昆虫ではなく、多足亜門ヤスデ綱(学名:Diplopoda)に属する節足動物の総称です。細く、短い多数の歩脚があります。「ムカデ(百足)」と似ていますが、生殖口の位置や発生の様式、体節あたりの歩脚の数など様々な点で異なります。「ムカデ」が肉食性であるのに対し、【ヤスデ】は腐植食性で毒のある顎を持ちません。
日本では250種類以上の【ヤスデ】の生息が確認されていますが、最近では、台湾原産の外来生物【ヤンバルトサカヤスデ】が増えつつあるようです。
非常に脚の数が多い動物であることから英語では「千本の脚」を意味するラテン語に由来し、millipedeと呼ばれています。【ヤスデ】は成長して脱皮するとともに体節の数が増えていくことから、足の本数は固定的なものではなく一生のうちに増加していくことになるります。写真の【ヤスデ】は20節ほどですが、過去には55節ほどの【ヤスデ】もいました。
2021年にオーストラリアで新種として発見されたEumillipes persephoneのある個体では1306本の脚が確認され、既知の動物の中で最多の脚を持つ例となっています。この発見以前に知られていた米カリフォルニア州の最多の脚を持つ動物もまた【ヤスデ】の一種で、Illacme plenipesという種で750本の脚を持つ標本が知られていました。
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