新劇界を代表する演技派俳優で劇団民芸代表の<奈良岡朋子>さん(1929年 12月1日生まれ)が、3月23日午後10時50分、肺炎のため東京都内の病院で死去されています。93歳でした。
1950年劇団民芸の設立に参加。初舞台は『女子寮記』の寮生役。『ガラスの動物園』の「ローラ」役、『イルクーツク物語』の「ワーリャ」、『奇跡の人』の「サリバン先生」、『ドライビングミスデイジー』の「デイジー」役など、深みのある演技で存在感を発揮しました。<大滝秀治>さんと共に民芸の代表を務めていました。
映画では<新藤兼人監督>『原爆の子』(1952年)の「咲江」役や<黒沢明監督>の『どですかでん』(1970年)の「お蝶」役、『釣りバカ日誌』シリーズ(第9作~第20作) の「 鈴木久江 」役、『鉄道員』(1999年)の「加藤ムネ」 役、映画出演最後となる『土を喰らう十二ヵ月』(2022年)では「チエ」 役などで名脇役ぶりを演じていました。NHK連続テレビ小説『おしん』ではナレーションを務めています。
ライフワークとしていた一人語り『黒い雨―八月六日広島にて、矢須子―』を2020年8月6日も新潟で上演。2022年2月には渋谷パルコ劇場で朗読劇シリーズ『ラヴ・レターズ』に<岡本健一>とともに出演するなど元気な姿を見せていました。
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