<早川千絵>『PLAN75』カメラドール(新人監督賞)の特別表彰@第75回カンヌ国際映画祭
5月
29日
『PLAN75』は、75歳以上が自ら生死を選択できる制度が施行された近未来の日本を舞台に、その制度に翻弄される人々の行く末を描いています。少子高齢化が一層進んだ近い将来の日本。満75歳から生死の選択権を与える制度「プラン75」が国会で可決・施行され、当初は様々な議論を呼んだものの、超高齢化社会の問題解決策として世間に受け入れられました。夫と死別し、ひとり静かに暮らす78歳の「角谷ミチ」(倍賞千恵子)は、ホテルの客室清掃員として働いていましたが、ある日突然、高齢を理由に解雇されてしまいます。
住む場所も失いそうになった彼女は、「プラン75」の申請を検討し始める。一方、市役所の「プラン75」申請窓口で働く「ヒロム」(磯村勇斗)や、死を選んだお年寄りにその日が来るまでサポートするコールセンタースタッフの「瑶子」(河合優実)らは、「プラン75」という制度の在り方に疑問を抱くようになります。
年齢による命の線引きというセンセーショナルな題材を細やかな演出とともに描き、初長編監督作にして第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品されていました。2022年6月17日より全国で公開されます。