<ポスター>(188)『ユンヒへ』@<イム・デヒョン>監督
10月
27日
韓国の地方都市で暮らすシングルマザー「ユンヒ」は、長い間連絡を絶っていた初恋の女性から1通の手紙を受け取ります。母の手紙を盗み見てしまった高校生の娘「セボム」は、自分の知らない母の姿をそこに見つけ、手紙の差出人である日本人女性「ジュン」に会わせようと決意。母を強引に誘って北海道・小樽へ旅立ちます。ドラマ『夫婦の世界』の<キム・ヒエ>が「ユンヒ」、『野火』の<中村優子>が「ジュン」に扮しています。
日本版ビジュアルは小樽の美しい冬景色を背景としたデザインに。「あなたと出会ったから、私は自分が誰なのか知ることができた──」というキャッチコピーは、今は遠い土地で暮らす「ジュン」が「ユンヒ」に宛てて書いた手紙の中の一節です。
監督の<イム・デヒョン>は、韓国語だけでなく日本語に対しても深いこだわりを持っています。主人公の名前の日本語表記については、発音ではなく漢字の意味に忠実でありたいという意図にもとづき、「ユンヒ」にしたいと強く希望。「ユンヒ」は輝きと豊かさを意味する「潤熙」と表記し、潤の字は「じゅん」と読めることから、2人の名前の上でのつながりをほのめかすものにもなっています。また<イム・デヒョン>監督は「ユンヒ」という名前は、母親が若い頃に使っていた名前なのです。「ユンヒ」のキャラクターを作るうえで、母から多くのインスピレーションを受けました」と明かしています。