<原民喜>新たな遺書発見@北海道立文学館
11月
4日
<原>の文学仲間だった詩人の<長光太>(907)年(明治40年)~1999年(平成11年)に宛てたもので、遺書の内容の一部は知られていましたが、全文が判明したのは初めてになります。
同館によりますと、2003年に<長>の遺族から寄贈された資料の中から、今年10月に見つけられました。
原稿用紙1枚に「これが君におくる最後の手紙です」「為しとげなかつた文学の仕事や数々の心の傷手が僕にとつて残念だらうか」などと記され「長光太は長生してくれ。」と結んでいます。
<原>は1951年3月に自殺し、作家の<遠藤周作>らに宛てた複数の遺書が確認されています。<長>は広島で育ち、<原>と生涯にわたり親交があり、広島市立中央図書館には<民喜>に宛てた150通を超える書簡が残されています。今回見つかった遺書は当時札幌で暮らしていた<長>に送られたもので、<長>は遺書の内容の一部をエッセーに引用していたといいます。