『半端者』東直己(ハヤカワ文庫)
3月
17日
シリーズを読み続けている読者にはお馴染みの<高田>や<桐原ミツオ>などが登場、シリーズでの人間関係がよくわかる内容になっていました。
フイリピン人のショウパブで知り合った<ピンキー>こと<フェ・マリーン>と知り合い、なぜかわからぬまま深い仲になるのですが、突然仙台の系列店に2週間ほど出向するということで待つ<俺>です。その間、自分が住んでいたアパートの取り壊しに絡み取り残された老人たちを庇い、橘連合菊志会の<ミツオ>と関係していきます。
バー「ケラー」や「荒磯」で呑みまくる生活の傍ら、家庭教師をこなし、チンピラの<清水>との腐れ縁を絡めながら、甘く切ない若き<俺>が描かれている一冊です。