今年の読書(59)『時限』鏑木蓮(講談社文庫)
5月
1日
元老舗呉服屋<向井>の別邸で若い女性の首つり死体が発見され、遺体の首筋には、首を吊った索条痕と手で絞めた扼殺痕があり、不可解な事件として捜査が始まります。
歯の治療あとから、死体は3年前に家出した長崎市の<夏山千紘>だと判明、引き取りに来た母親との会話で<片岡>は彼女の過去を聞かされます。父親に児童ポルノを作成され、それが原因で自殺未遂を繰り返しながらも、「いのちの110番」の担当者<山本祐一>に心の安寧を見つけ出しますが、介護士をしていた<山本>の妹は15年前に失踪、最後の訪問先が<向井>の別邸で、彼は<向井>を犯人だと信じていました。
二つの事件が交錯、殺人の時効15年(事件当時)が目前に迫り、<向井>に翻弄されながらも真摯に事件に取り組む<片岡>の姿が印象的で、続編を望むキャラクターでした。
投稿日 2015-05-04 20:09
ワオ!と言っているユーザー
投稿日 2015-05-04 20:47
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