『観念的生活』中島義道(文春文庫)
5月
10日
哲学の専門家の文章に対して、わたしには解説すべき力もありませんが、膨大な登場人物の列挙とその人物の代表的な著書を開設しながら、自説を展開しています。
「何でみえるのか」、「何でいつも今なのか」、「もしかしたら私は存在しないのではないか」ということを自ら問い詰め、思考することは、世界を言語によって再現することではなく、世界を言語によってまったく新しく構成することなのだとの姿勢を貫かれています。
一度の読書ではなかなか専門分野の「言語」にはなれませんが、再度読み替えすべく手元に置いておきたい一冊でした。