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- 今年の読書(127)『山手線探偵』七尾与史(ポプラ文庫)
主人公は<霧村雨>35歳、以前は事務所を借りて「霧村探偵社」を開設していましたが、家賃滞納で今では東京山手線の車内が彼のオフイスです。
相棒としてミステリー作家志望の<ミキミキ>こと<三木幹夫>と、自称助手の小学校5年生の<道山シホ>の二人がいい脇役の味を出しています。
目白駅での小学生の飛び込み自殺と思われる事件をきっかけに、社内の痴漢行為の濡れ衣事件、若い女性を付きまとうストーカー事件、ロングコートチワワの行方不明事件等、山手線内に起こる身近な事件が連作で構成され、最後は<霧村>が山手線に乗り込む要因となった事件につながっていきます。
<山手線=環状線>の図式通り、各事件のつながりに意味があり、全体的なミステリー構成のうまさに「なるほど」と感心する一冊でした。
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