今年の読書(48)『鉄のライオン』重松清(光文社文庫)
4月
11日
1981年3月、岡山から東京の大学(早稲田)の合格発表を彼女と見に来ていた僕の話から始まる、12篇の短篇で構成されています。
著者自身の青春の足跡であり、せつないノスタルジーがにじみ出た小作品集です。
歳を重ねるとともに、青春時代のあのときに「もしこうしていたら」という思いは、誰もが経験することでもあり、青春時代を共に過ごした仲間のその後の人生も気にかかるところです。
阪神・淡路大震災で二人の子供を亡くされた、神戸在住の同級生の母親などの逸話もあり、それぞれの人生の歩みを考えさせられました。
<十九歳の僕は、四十歳の僕が胸ぐらをつかみたくなるぐらい冷たくて、自分勝手で、無神経で、優しさに欠けていた・・・・だから、十九歳、だったのだろう>
短い一文の中に、著者の優しさを感じながら、読み終えました。
投稿日 2012-04-11 21:48
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投稿日 2012-04-12 06:59
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投稿日 2012-04-12 02:09
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投稿日 2012-04-12 16:03
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