毎日<ファルコン植物記>に取り上げる植物を探すのは大変ですが、本格的な春の訪れを感じさせてくれる【カンサイタンポポ(関西蒲公英)】が目に留まりました。
いまでは「セイヨウタンポポ」に押され、空き地や道端で見る機会も少なくなってきています。
舌状花のみからなる花径2~3センチの黄色の頭花を花茎の先端に付けますが、「セイヨウタンポポ」に比べて頭花が小さく、総苞外片は反り返らず、角状突起もほとんどありません。
学名は[Taraxacum jponicum]ですが、属名の[Taraxacum]はアラビア語で「苦い草」を意味し、種小名の[jponicum]は「日本の」という表記です。
路傍や空き地の隅などに小さいな白い花を見つけますと、 「コハコベ」 か 「ミドリハコベ」 もしくは【ウシハコベ(牛繁縷)】かなと、しゃがんで観てしまいます。
ナデシコ科ハコベ属の越年草もしくは多年草として扱われ、日本全国に分布しています。
花は上部の葉脇に集散花序もしくは単独に付き、花柄は5~15ミリ程度、腺毛が密生して、花後は段々と下向きになっていきます。
花弁は5枚ですが、基部まで深く2裂していますので一見10枚あるのかと思わせる花姿で咲いています。
山野の湿った草原や、川沿いの路傍などに自生している【ヒメリュウキンカ(姫立金花)】です。
イギリスを原産地とするキンポウゲ科の植物で、「リュウキンカ」の名を冠していますが、リュウキンカ属ではなくキンポウゲ属の植物です。
葉は暗緑色のハート型、春になりますと花茎を伸ばして光沢のある3~4センチの花を次々と咲かせていきます。
草丈は20センチ程度、花弁に見える<萼片>は8~9枚、中心部に雌しべを多数つけ、囲むように雄しべが立ち上がっています。
花弁状の<顎>の裏側に3枚の<萼片>があるのが特徴的で、「リュウキンカ」にはこの3枚がありません。
花がきれいで「ニワウメ(庭梅)」とよく似た花姿ですが、「ニワウメ」は一重咲きで、この【ニワザクラ(庭桜)】は八重咲きですので、すぐに見分けがつきます。
バラ科サクラ属の落葉低木で、原産地は中国、樹高は150センチ程度と大きくはなりません。
開花時期は3月~4月、花径13~15ミリほどの大きさで、白色もしくは薄桃色の花弁で、細い枝に多数咲かせます。
マメ科アカシア属の植物は常緑高木が多いのですが、これはコンパクトな矮性で、鉢植えが楽しめる品種のようです。
イタリアでは「女性の日」(3月8日)に男性から女性に感謝を込めて「ミモザの花」(フサアカシア)を贈る習慣がありますが、この【アカシア・テレサ】はそのミモザの近縁種にあたる新品種です。
オーストラリアを原産地として、開花時期は2月~4月、鮮やかな黄色の花が目を引きます。
本日は、<ガイウス・ユルウス・カエサル>(紀元前100~紀元前44年3月15日)が亡くなった日に当たります。
共和制ローマ期の政治家・軍人ですが、ルビコン川を渡る際に「賽は投げられた」や、暗殺される際に「ブルータス、おまえもか」などの引用句でも有名で、「シーザー」は「カエサル」の英語読みです。
【シーザー】は、<バラ>の名門<メイアン社>が1993年に育成した品種で、外側が白く中心部が桃色になる花姿で、波状弁ロゼット咲き、花弁数は70~80枚の構成で、あまり香りはありません。
返り咲き性の品種で、樹高2~3メートルになる大型のブッシュですので、その勢いが男性名の【シーザー】を連想させたのかもしれません。
ほのかな甘い芳香が漂いますので、【ソシンロウバイ(素心蝋梅)】の満開を眺めるのは気持ちよく、英名では「Winter sweet」と呼ばれています。
葉の芽が出るのに先立ち、花径2センチばかりの黄色の花を咲かせるロウバイ科ロウバイ属の落葉低木で、樹高4メートルほどに成長します。
名称の【素心蝋梅】は、花弁(顎)と花芯までが同じ色の花を中国では「素心」と呼び、「蝋梅」は花がバラ科サクラ属の「梅」に似て、① 蝋細工のような光沢と艶があり透明感がある ② 花弁の色が「蜜臘」に似た花を咲かせる ③ 中国の陰暦である「臘月(12月)」に花が咲く ことが由来です。
<オキザリス>の種類は多くありますが、人気品種の【バーシーカラー】が、鉢植えで咲いていました。
カタバミ科カタバミ属の多年草で、含山地は南アフリカのケープタウンです。
花径2センチばかりのプロペラ状の白い花を茎先にひとつずつ咲かせますが、花は日差しを受けると開き、暗い朝夕は閉じています。
閉じているときや蕾のときは、赤紅色に白の縞が入ったようなねじれた模様が見られ、また葉も、クローバーのような形状ではなく細長い形が特徴的です。
【サンシュユ(山茱萸)】の原産地は中国・朝鮮半島で、和名は漢名の音読みになり、江戸時代に朝鮮より導入されましたが、当初は薬用目的でした。
赤く熟した実から種子を取りだし、乾燥させた果肉は生薬に用いられ、強精剤・解熱剤として『日本薬局方』に収録されています。
ミズキ科ミズキ属の落葉高木として、3月~4月にかけて黄色の小花が集まり傘状に付けることから、樹木全体が黄色くなり<牧野富太郎>はその様から「ハルコガネバナ(春黄金花)」と名付けています。
花径5ミリほどの小さな花で、花弁は4枚、雄しべは4本、葉の芽が出る前に咲き出しますので、あざやかな黄色が目に飛び込んでくる 「マンサク」 と同様に春を代表する樹木です。
朝の散水のあとのようで濡れていましたが、せっかくの機会ですので逃さずに写してきました。
ムラサキ科ミオソティス(ワスレナグサ)属の植物で、ヨーロッパ・アジア・ニュージーランドなどの温帯地域に約50種ほどが分布しています。
広義にはミオソティス属の総称として使われ、狭義には「シンワスレナグサ」の和名に当たります。
園芸業界で【ミオソティス】として流通しているのは、「ノハラワスレバグサ」や「エゾムラサキ」、あるいはそれらの交配種が多く出回っています。
属名のミオソティスは、「ハツカネズミの耳」という意味があり、花ではなく葉の形に由来しています。
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